ホクレン乳価決定|学乳のみ+4円・その他据え置きの背景と影響【2026年1月28日発表】

ホクレン2026年度乳価決定、学乳のみ+4円/kg・一般飲用と加工用は据え置きの概要図 酪農NEWS
ホクレンが2026年度乳価を発表。学乳のみ+4円、他用途は据え置き。
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2026年1月28日、ホクレンは2026年度の用途別原料乳価を発表しました。学校給食などの集団飲用向けは1kgあたり4円の引き上げ(2026年4月取引分から適用)となった一方、一般飲用や加工用を含むその他用途は据え置きが決定しました。本記事では、公式発表の要点を押さえつつ、需給と脱脂粉乳在庫の現状、酪農経営への影響を表と試算で分かりやすく解説します。

要点

  • ホクレンは2026年度乳価で「学乳等向けのみ+4円/kg、他用途は据え置き」と決定。適用は2026年4月の取引分から。
  • 決定理由は「生産コスト高の継続」と「価格転嫁による消費落ち込み(牛乳離れ)への警戒」
  • 脱脂粉乳の在庫過剰や飲用牛乳の需要低迷が需給緩和を生み、当面は需給対策と需要喚起が業界の優先課題。
ミルクランドのコップに注がれる新鮮な牛乳

2026年度の決定内容(概要)

用途区分改定適用開始
集団飲用(学校給食等、学乳)+4円/kg(引上げ)2026年4月取引分から
一般飲用(店頭・家庭用)据え置き同上
加工用(バター・チーズ・脱脂粉乳等)据え置き同上

出典:ホクレン公式ニュースリリース(2026年1月28日)。決定理由や経済情勢の評価も併記されています。

2025年度との比較で見る乳価の流れ

年度主な改定
2024据え置き中心
2025一部+4円
2026学乳のみ+4円

➡ 「小刻み調整+全体抑制路線」が継続

背景:なぜ「学乳のみ」引き上げ、他は据え置きか

① 生産コストは高止まりしている

飼料、燃料、資材費の高止まりは酪農家の収益を圧迫しています。ホクレンはこの点を重視しつつも、全面的な乳価引上げが消費に与える逆風を懸念しました。

② 需給緩和と牛乳消費の低迷

飲用牛乳の需要減(牛乳離れ)と、加工原料(特に脱脂粉乳)の在庫過剰が続いています。需給が緩和した状況下で一律に乳価を上げると、小売価格が上昇して需要を一層押し下げるリスクがあるため、用途別で差をつけた判断になりました。

③ 政策的観点と業界調整

年度当初のバター追加輸入は行わない見通しながら、脱脂粉乳在庫削減対策(Jミルク基金等)は継続する可能性が高く、業界全体の需給管理が重視されています。

酪農経営・乳業メーカー・消費者への実務的影響

酪農家

学乳向けの取引比率が高い生産者にはわずかなプラスが見込めますが、全体的には据え置き判断により収支改善の効果は限定的です。中長期ではコスト削減、付加価値製品の開発、直販・地域ブランド化等の取り組みが求められます。

乳業メーカー

価格転嫁は難しく、マージン管理や製品ミックスの見直しが必要です。加工用の在庫圧力が残るため、販売促進や輸出開拓といった需給調整策を強化する局面です。

消費者

店頭価格は当面大きく変動しにくく、価格面では安定する見込みですが、業界の収益性が改善しなければ将来的に供給側でのコスト転嫁圧力が復活するリスクは残ります。

現場で取るべき行動(優先度順・3点)

  1. 収支の“見える化”と固定費削減
    現行コスト構造を精査し、飼料配合の見直しや燃料使用の効率化など短期的に実行できる削減策を優先してください。
  2. 販売チャネルの多様化と付加価値化
    直販や地域ブランド、加工品(高付加価値チーズ・バター等)の開発で単価改善を図る。学校給食など安定取引の比率を把握して交渉材料にすることも重要です。
  3. 需給情報の定期的な確認と協調対応
    Jミルクやホクレンの需給見通し、脱脂粉乳在庫動向を定期チェックし、地域・JA単位での余剰乳対策に参加してください。

よくある質問(Q&A)

Q. 「据え置き」とは何を意味しますか?

A. 指定された用途(一般飲用、加工用など)について、現行のkg当たり価格を維持することを意味します。全用途を上げるのではなく用途別に設定する方式です。

Q. 学校給食向けの引上げはなぜ可能だったのですか?

A. 集団飲用は価格弾力性が低く、また行政・教育機関との調整が可能であるため、最小限の引上げで合意に至ったとされています(ホクレン発表)。

まとめ

  • 2026年1月28日:ホクレン公式発表 → 学乳等向け +4円、その他据え置き。
  • 背景:飼料・エネルギー等コスト高は継続する一方、飲用牛乳の需要低迷と脱脂粉乳在庫過剰が懸念材料。
  • 影響:当面の小売価格は安定しやすいが、酪農家の収支改善には限定的。需給改善・消費喚起策が鍵。

ホクレンの2026年度用途別原料乳価は「学乳等向けのみ+4円、その他は据え置き」となりました。これは生産コストの高止まりと、飲用牛乳の需要低迷・脱脂粉乳在庫過剰という二重の制約を踏まえた現実的な判断です。短期的な影響は限定的ですが、中長期で酪農経営を維持していくためには需給情報の継続的把握と販売チャネルの多様化が不可欠です。

出典・参考

  1. ホクレン公式ニュースリリース「令和8年度用途別原料乳価格等について」(2026年1月28日)。
  2. Daily Dairy News(業界紙)「ホクレン乳価、学乳等向け除く全用途据え置き」(報道)。
  3. JACOM「2026年度生乳動向/脱脂粉乳在庫と需給見通し」(解説)。
  4. Dairyman(北海道協同組合通信社)関連速報(業界観点)。

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この記事を書いた人

神奈川県横浜市の非農家に生まれる。実家では犬を飼っており、犬部のある神奈川県立相原高校畜産科学科に進学。同級生に牛部に誘われ、畜産部牛プロジェクトに入部。牛と出会う。

大学は北海道の酪農学園大学に進学。サークルの乳牛研究会にて会長を務める。ゼミでは草地・飼料生産学研究室に所属。

今年で酪農歴10年!現在は関西の牧場にて乳肉兼業農場の農場長として働いています。

【保有免許・資格・検定】普通自動車免許・大型特殊免許・牽引免許・フォークリフト・建設系機械・家畜商・家畜人工授精師・日本農業技術検定2級・2級認定牛削蹄師

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