有塩バターは、生クリーム由来のバターに食塩を加えたもので、風味と保存性が高く日常の料理で幅広く使われます。本記事では成分や製造のポイント、無塩バターとの違い、用途別のおすすめレシピ、保存方法、人気ブランドの選び方まで、酪農現場の視点を交えてわかりやすく解説します。

有塩バターは生クリーム由来で塩味がアクセント!
有塩バターとは
有塩バターは、牛乳や生クリームを原料にバター化した後、製造過程で食塩を添加したものを指します。一般的には塩分濃度が約1〜2%のものが多く、塩を加えることで風味が立ち、保存性が向上
製造のポイント
生乳を殺菌・攪拌してクリームを分離クリームをチャーニング(攪拌)して脂肪球を凝集水分を切り、成形の段階で塩を投入(有塩)
補足:家庭用の有塩バターは製品ごとに添加塩量が異なります。ラベルの成分表示を確認しましょう。

有塩バターは生クリーム由来で、塩分1〜2%で風味と保存性アップ!
有塩バターと無塩バターの違い
最も大きな違いは文字どおり塩を加えるかどうかです。ここでは味、賞味期限、用途、栄養の面から比較します。
| 項目 | 有塩バター | 無塩バター |
|---|---|---|
| 塩分 | あり(約1〜2%) | なし |
| 風味 | 塩味でコクが際立つ | クリーミーで素材の味が出る |
| 賞味期限 | おおむね6ヶ月(製品により異なる) | 約5ヶ月 |
| 用途 | トースト、炒め物、仕上げの風味付け | お菓子作り、バターの風味を制御したい場合 |
代用のポイント:レシピで無塩バターを有塩に替える場合、分量あたりの塩を調整してください。逆に有塩を無塩に替えるときは塩加減に注意が必要です。

賞味期限:有塩は約6ヶ月、無塩は約5ヶ月

用途とおすすめレシピ
有塩バターは塩味があるため、味付けの役割も兼ねます。加熱で香りが立ちやすく、シンプルな素材にコクを与えるのが得意です。
簡単レシピ:じゃがバター(所要時間:10分)
- じゃがいも(中)2個をよく洗い、ラップで包んで電子レンジ(600W)で約6〜8分加熱。
- 熱いうちに切り込みを入れ、有塩バターを10g乗せて溶かす。
- 黒胡椒や刻みパセリを振って完成。
ポイント:バターは熱で香りが立つので、最後に乗せて溶かすと良い。
ガリバタ手羽元(所要時間:20分)
- 手羽元6本に塩胡椒をし、フライパンで皮目を焼く。
- にんにくみじん1片分を加え、香りが出たら有塩バター20gを投入。
- 醤油小さじ1で風味をまとめ、煮詰めてソースに絡める。
他の定番:あんバタートースト、海老のガーリックバターソテー、鮭の味噌バター焼きなど。レシピ数は無限大なので、まずは小さな分量で味見をしながら調整しましょう。

他にもあんバタートーストや海老のガーリックバターソテーなど応用自在
おすすめブランド・選び方
ブランド選びは好みと用途によります。ここでは用途別におすすめを紹介します。
- 普段使い/コスパ重視:よつ葉バター(加塩)、雪印北海道バター
- 上質な風味が欲しい:カルピス特選バター(有塩)、エシレバター(有塩・発酵)
- こだわり派(グラスフェッドなど):高千穂バター(加塩)やフォンテラのグラスフェッド
選び方のチェックリスト:
- 用途(調理向け or 製菓向け)を決める
- 発酵バターか非発酵か(発酵は香りが強い)
- 原料(北海道産など地域表示)を確認
購入時は小包装タイプやチューブタイプも用途に応じて便利です。業務用の大容量は保存に注意してください。

原料や地域表示をチェックして、自分好みのブランドを見つけよう

保存方法と賞味期限
有塩バターは塩が入っている分、無塩よりやや長持ちしますが、以下のポイントで品質を保ちましょう。
- 冷蔵庫(10℃以下)で保管。開封後はラップで空気を遮断。
- 長期保存したい場合は冷凍保存が効果的(-18℃で3ヶ月程度が目安)。使用時は冷蔵庫でゆっくり解凍。
- 酸化(風味の劣化)を防ぐため、強い匂いの近くに置かない。
賞味期限の目安は製品ラベルで確認してください。家庭保存では1〜2ヶ月で使い切るのが安心です。

有塩バターは冷蔵庫10℃以下で保存し、ラップで空気を遮断!
よくある質問(Q&A)
Q. 有塩バターはお菓子作りに使えますか?
A. 可能ですが、レシピに塩の分量が含まれている場合は塩分が過剰になることがあります。市販レシピ通りに作るなら無塩バターを使うのが無難です。
Q. 発酵バターと有塩バターはどちらが良い?
A. 発酵バターは発酵させたクリームを使うため香りが豊かです。風味重視なら発酵有塩、汎用性を求めるなら非発酵の有塩を選びましょう。
Q. 塩分が気になる場合の代替は?
A. 無塩バターに好みの塩(岩塩や海塩)を少量ずつ加えて調整する方法がおすすめです。
まとめ
- 有塩バターは塩分(約1〜2%)を加えたバターで、風味と保存性が向上する。
- 無塩バターは製菓向きで味の調整がしやすい。用途に応じて使い分けるのが基本。
- 簡単レシピ(じゃがバター、ガリバタ手羽元など)はバターを最後に合わせると香りが立つ。
- 選ぶポイントは「用途」「発酵の有無」「原料(産地)」。普段使いはよつ葉・雪印、風味重視はカルピスやエシレ等。
- 保存は冷蔵で密閉、長期は冷凍(-18℃で約3ヶ月)がおすすめ。開封後は早めに使い切る。
有塩バターは日常の調理で使いやすく、風味と保存性に優れる便利な乳製品です。用途に合わせて無塩と使い分けることで、料理やお菓子作りの仕上がりがぐっと良くなります。まずは家でよく使うレシピに合わせて一つ選んでみてください。

有塩バターは塩分入りで風味と保存性がアップ!
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