2025年版|世界の牛肉生産量ランキングTOP10 — 2024実績と2025予測を読み解く

2025年版 世界の牛肉生産量ランキングTOP10と2024年実績・2025年予測グラフ 肉牛
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世界の牛肉生産は地域ごとの資源配分、飼料コスト、気候・政策の影響で年々変化しています。この記事では、2024年の実績と2025年の予測をもとに「世界の牛肉生産量ランキングTOP10」を提示し、各国の伸び・減少要因、そして市場・価格へ与える影響を専門的視点で整理します。データは公的統計・業界レポートを基に集計したものです(出典は記事末に記載)。

世界の牛肉生産量ランキング(2024実績・2025予測)

単位:百万トン(beef & veal 合計)。数値は概数。

順位国/地域2024年生産量2025年予測備考
1米国12.2912.13飼料コスト上昇で微減
2ブラジル11.8511.90輸出拡大で増加、首位交代の可能性
3中国7.797.80国内需要が安定
4EU(欧州連合)6.636.50環境規制で減少傾向
5インド4.574.60水牛肉中心の輸出増
6アルゼンチン3.103.15南米の主要生産国
7オーストラリア2.502.79輸出向け増産で記録更新予測
8メキシコ2.102.15北米市場向け供給
9パキスタン1.901.95国内消費主導
10ロシア1.801.85輸入代替で安定
世界の牛肉生産量ランキング 2024年実績と2025年予測の比較グラフ(単位:百万トン)
世界の牛肉生産量ランキングを2024年実績と2025年予測で比較

※合計は概ね 60〜65 百万トン。数値は複数ソース(USDA等)に基づく集計。四捨五入のため合計に差が生じる場合があります。

注目ポイント:上位国の「なぜ」を現場目線で解説

ブラジルの台頭(2位→首位の可能性)

ブラジルは広大な放牧地と輸出インフラの整備により、近年の生産拡大が顕著です。特に中国や中東向けの輸出が伸び、屠殺能力の向上・加工体制の拡充が追い風になっています。気候変動リスクはあるものの、短中期的には供給力が強く、2025年に米国を上回るシナリオが複数の予測で示されています。

米国の微減(トップだが伸び悩み)

米国は依然として大規模生産国ですが、飼料価格の上昇や飼養コスト増が生産量の抑制要因になっています。加えて環境規制や労働コストも生産性改善の足かせとなり、微減傾向が予測されています。

中国・EU・インドの特徴

中国は大きな消費市場としての存在感を保ちます。EUは環境・福祉基準の強化で生産が横ばい〜減少する一方、付加価値化(プレミアム牛肉)の方向へシフトしています。インドは主に水牛肉が輸出の中心で、宗教的背景から国産牛の需要構造が特殊です。

オーストラリア・南米の動向

オーストラリアは輸出向け増産が予測され、冷凍物流・検査体制の強化によって記録更新の可能性があります。アルゼンチンやウルグアイなど南米諸国も品質重視の輸出戦略で存在感を発揮しています。

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生産量の変化が市場・価格に与える影響

生産国の構図が変わると、世界の供給フローと価格形成に直接影響します。ブラジル・豪州が伸びると輸出余力が増え、短期的には供給過多による価格抑制圧力が出る可能性があります。一方で米国・EUの生産抑制は高品質牛肉の国際価格を支える要因ともなり得ます。飼料(トウモロコシ、大豆)価格や為替、貿易政策も価格変動のキー要因です。

現場から見た短期~中期のシナリオ

  1. 短期(〜1年):供給の地域シフトにより輸入国の買い付け先が変化、国際冷凍牛肉の流通が活発化。
  2. 中期(1〜3年):ブラジル・豪州の増産が継続すれば価格の押し下げ圧力。だが品質面での差別化(飼育方法・ブランド化)が進む。
  3. 長期(3年以上):気候変動対応や環境規制が強まれば、欧州等はさらに生産を絞り高付加価値化へ。デジタル化・サプライチェーンの強化が不可避。

よくある質問(FAQ)

Q1. 「牛肉生産量」と「牛肉輸出量」は同じですか?

A1. 異なります。生産量は国内で生産された総量、輸出量はその中で国外へ出荷された量です。生産は多くても国内消費中心なら輸出は少ないケースがあります。

Q2. 2025年にブラジルが米国を抜く確度はどれくらいですか?

A2. 複数の予測で「抜く可能性が高い」と示されていますが、天候・疫病・貿易制限などの不確定要素があり絶対ではありません。短中期の動向を注視する必要があります。

Q3. 日本の牛肉はどの位置付けですか?

A3. 日本は生産量では上位ではありませんが、高付加価値(和牛など)で独自の市場を持ち、輸出戦略も進行中です。

出典・参考(抜粋)

  • USDA(米国農務省) 公開レポート・統計
  • FAO(国連食糧農業機関)
  • 業界メディア(Beef Magazine、業界ニュース等)

※記事内の数値は上記公的データおよび業界レポートを基に集計・要約したものです。公開時点の最新値に基づいて作成しています。

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この記事を書いた人

神奈川県横浜市の非農家に生まれる。実家では犬を飼っており、犬部のある神奈川県立相原高校畜産科学科に進学。同級生に牛部に誘われ、畜産部牛プロジェクトに入部。牛と出会う。

大学は北海道の酪農学園大学に進学。サークルの乳牛研究会にて会長を務める。ゼミでは草地・飼料生産学研究室に所属。

今年で酪農歴10年!現在は関西の牧場にて乳肉兼業農場の農場長として働いています。

【保有免許・資格・検定】普通自動車免許・大型特殊免許・牽引免許・フォークリフト・建設系機械・家畜商・家畜人工授精師・日本農業技術検定2級・2級認定牛削蹄師

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