牛乳やヨーグルト、チーズなど身近な乳製品。その安全性や品質を守るのが、2024年4月に「乳等省令」から名称変更された「乳等命令」です。本記事では、成分規格・製造方法・表示ルールを初心者にも理解しやすいようにポイント解説します。

牛さん
乳等命令は乳製品の安全・品質を守る大切なルール!
1. 乳等命令の概要
- 正式名称:乳及び乳製品の成分規格等に関する命令
- 通称:乳等命令(旧:乳等省令)
- 根拠法:食品衛生法
- 管轄:2024年4月1日より消費者庁
- 目的:牛乳・乳製品の成分基準、製造方法、包装・表示を定め、消費者の安全と品質を確保

牛さん
乳等命令は牛乳・乳製品の安全と品質を守る法律の柱!
2. 成り立ちと歴史的背景
1951年の食品衛生法制定を受け、翌1952年1月に施行。家庭生産が多かった当時、衛生管理強化の必要性から定められました。
- 2012年改正:福島第一原発事故に伴い、放射性セシウム規制を追加
- 2024年改正:管轄を厚生労働省から消費者庁へ移管し、名称を「乳等命令」に変更(内容は据え置き)

牛さん
乳等命令は1952年に誕生、長い歴史で酪農・乳業を支える
3. 成分規格──牛乳・特別牛乳の基準
製品名 | 乳脂肪分 | 無脂乳固形分 | 細菌数上限(標準平板法) |
---|---|---|---|
牛乳 | 3.0%以上 | 8.0%以上 | 50,000個/mL以下 |
特別牛乳 | 3.3%以上 | 8.5%以上 | 30,000個/mL以下 |
低脂肪牛乳 | 0.5%~1.5% | 8.0%以上 | – |
発酵乳 | – | 8.0%以上 | 乳酸菌1,000万個/mL以上 |
※ 各種乳製品(チーズ・バターなど)にも個別の規格があります

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牛乳の成分規格は乳脂肪3.0%以上が基本
4. 製造方法のポイント
- 殺菌条件
- 低温殺菌:63~65℃で30分間
- 高温殺菌:95℃以上で20分間
- 原料管理:生乳の採取から冷蔵保存(10℃以下)までの一貫管理
- 容器包装:ガラス瓶、ポリエチレン容器、紙容器など規定された素材を使用

牛さん
殺菌は低温・高温で確実に行い安全性を確保

5. 表示ルール──必須表示項目まとめ
表示項目 | 対象製品 | 表示例・注意点 |
---|---|---|
種類 | 牛乳、発酵乳など | フォントサイズの指定あり |
賞味期限 | ほとんどの乳製品 | 「2025.07.31」または「250731」 |
保存方法 | 冷蔵品 | 「10℃以下で保存」 |
原材料名 | 加工乳、練乳など | 配合比率順に記載 |
製造所所在地 | 全製品 | 輸入品は輸入事務所の所在地を記載 |
殺菌温度/時間 | 牛乳、特別牛乳等 | 「65℃、15分間」のように具体的に表記 |

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賞味期限は年月日または数字表記で必須
6. 2024年の「乳等命令」化と管轄移行
- 実施日:2024年4月1日
- 変更点:名称と管轄省庁のみ。
- 狙い:消費者庁への一元化により、食品衛生基準の迅速な運用・見直し体制強化

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2024年4月から乳等省令が乳等命令に名称変更
7. 消費者・事業者への影響
- 消費者:表示ルールの明確化で、賞味期限や保存方法がより見やすく安心感が向上
- 事業者:表示・成分基準の遵守が必須。違反時は食品衛生法による行政処分の対象

牛さん
違反すると食品衛生法で行政処分の対象に
8. 関連法令と参考リンク
- 食品衛生法(根拠法)
- 食品表示法(原材料名・アレルギー表示など)
- 消費者庁:食品衛生基準
- 厚生労働省:食品衛生法
- 日本乳業協会:乳と乳製品のQ&A
9. まとめ
- 乳等命令の役割:牛乳・乳製品の成分や製造、表示を法律で厳格に規定し、安全と品質を担保。
- 2024年の改正ポイント:厚労省から消費者庁へ管轄が移行し、名称変更されたが内容は維持。
- 成分規格:牛乳は乳脂肪分3.0%以上・無脂乳固形分8.0%以上、特別牛乳はそれ以上の基準。
- 製造方法:低温・高温殺菌の条件や原料管理、容器仕様を遵守。
- 表示ルール:賞味期限、保存温度、原材料名、製造所所在地など必須表示項目を明確化。
- 読者へのアドバイス:購入や製造時には表示ラベルを確認し、法令遵守で安心・安全な乳製品を選択しましょう。
乳等命令は、牛乳や乳製品の安全性・品質を守る日本独自の基準です。成分規格、製造法、表示ルールを理解し、日々の製造・消費に役立てましょう。2024年の管轄移行後も内容は変わらず、今後の改正動向にも注目です。

牛さん
乳等命令は乳製品の安全と品質を守る法律です!
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