ブリア・サヴァラン チーズとは?歴史・味わい・食べ方とおすすめペアリング

ブリア・サヴァラン チーズ フランス トリプルクリーム 乳製品
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ブリア・サヴァラン(Brillat-Savarin)はフランスを代表するトリプルクリームチーズで、濃厚でなめらかな口当たりが魅力のデザートチーズです。本記事では、誕生の背景から製法、味の特徴、最適な食べ方やワインとのペアリング、購入時のチェックポイントまでをわかりやすく丁寧に解説します。少量でも満足感が高い逸品を、上手に楽しむコツを紹介します。

ブリア・サヴァランとは?基本情報

ブリア・サヴァラン(Brillat-Savarin)はフランス発祥のトリプルクリームチーズで、クリームを多く加えることで非常に濃厚でなめらかな食感が特徴です。デザートチーズとして扱われることが多く、白カビの薄い皮(ブローミー・リンド)に覆われた円形のホールで流通します。

  • 種類:トリプルクリーム、白カビチーズ(ブローミー)
  • 産地:ノルマンディー周辺(ただしフランス各地で生産されることもあります)
  • 特徴:高脂肪で口どけが良い、室温でとろけやすい
白かびチーズと青かびチーズが並ぶ海外のチーズ売り場
カマンベールやブルーチーズが並ぶ海外のチーズ売り場

歴史と起源

ブリア・サヴァランの起源は19世紀末にさかのぼり、フランス北部(ノルマンディー近郊)で「Délice」や「Excelsior」として作られていたのが始まりとされています。1930年代、著名なチーズ職人が18世紀の美食家ジャン・アンテルム・ブリア=サヴァラン(Jean Anthelme Brillat-Savarin)にちなんで命名しました。ブリア=サヴァランは『味覚の生理学』の著者として知られ、美食文化の象徴的人物です。

近年は品質管理のもと、フランス国内の複数の地域で安定的に生産されるようになり、世界各国へ輸出されています。

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製法と特徴

ブリア・サヴァランは牛乳にさらにクリームを加えて作る「トリプルクリーム」カテゴリに属し、固形分中の脂肪分が非常に高いのが特徴です。基本的な工程は次の通りです。

  1. 温めた牛乳に生クリームを混ぜ、レンネットで凝固させる。
  2. 凝乳を切ってホエイを分離し、型に詰めて水分を抜く。
  3. 冷暗所で短期間(数日~2週間程度)熟成し、表面に白カビを育てる。

結果として得られるのは、白カビのやさしい皮と中身がとろけるような柔らかさを併せ持つチーズです。

味わいの詳細:何を感じるか

食べるとまず「ミルキーでバターのようなコク」が口の中に広がります。若いものは爽やかな乳酸の酸味が心地よく、熟成が進むとナッツやきのこ、かすかにトリュフを思わせる深みが出ます。塩味は控えめで、甘さを感じることもあります。

テクスチャは非常に滑らかで、室温に戻すと中心がとろりと流れるほど。デザートにもメインにも使える幅広さが魅力です。

おすすめの食べ方&保存方法

食べ方のコツ

  • 室温に戻す:冷蔵庫から出して20〜30分置くと香りと味が開きます。
  • そのまま:スプーンですくって食べるのが王道。クラッカーや薄切りパンにのせても◎。
  • デザート風:はちみつ、果物(ベリー、洋梨、無花果)、ジャムと合わせて。
  • 料理に:温かいポテトやオムレツに加えるとコクが増します。

保存方法

未開封なら冷蔵保存でOKですが、切った後はラップで包み、さらに密封容器に入れて冷蔵庫(冷蔵室)で保存してください。長期保存には向かず、切ってから3〜5日以内に食べ切るのがおすすめです。

ポイント:高脂肪のため冷たすぎると風味が閉じます。食べる直前に常温に戻すことを忘れずに。

おすすめのペアリング(飲み物・食材)

ブリア・サヴァランは〈やさしい甘さ×コク〉の組み合わせが特徴的なので、飲み物や果物と非常に相性が良いです。

  • シャンパン・スパークリングワイン:酸と泡がクリームの重さをリフレッシュしてくれます。
  • フルーティーな白ワイン:ソーヴィニヨン・ブランやリースリングの軽やかな酸が好相性。
  • 軽めの赤ワイン:果実味のある軽めタイプなら合わせやすいですが、タンニンが強いものは避けましょう。
  • 飲み物の代替:紅茶や軽めのコーヒー、ペールエールなどのビールも合います。
  • 食材:はちみつ、レーズン、ナッツ類、洋梨、ベリー類、ドライフルーツ

購入時の選び方・注意点

選ぶときは以下をチェックしましょう。

  • ホールの外観:白い皮が均一で汚れや変色がないか
  • 表示:トリプルクリーム表記や原材料(クリームの割合)を確認
  • 賞味期限:短いことが多いので、購入後すぐ食べる予定があるか確認

また、ブリア・サヴァランは高脂肪のため、食べすぎには注意。カロリーが高めなので、少量をゆっくり楽しむのがおすすめです。

FAQ(よくある質問)

Q. ブリア・サヴァランとブリーの違いは?

A. ブリア・サヴァランはトリプルクリームで非常に脂肪分が高く、より濃厚。ブリーは一般に脂肪分が低めで香りの幅も異なります。

Q. ベジタリアンは食べられる?

A. 製造に動物性レンネット(伝統的に使用される)を使うことがあるため、ベジタリアン向け表記を確認してください。製法により植物性レンネットを使用する製品もあります。

Q. 子供や妊婦は食べられる?

A. 生乳・白カビタイプのチーズは乳幼児や免疫力が低い方、妊婦には注意が必要です。購入前にラベルで「加熱殺菌(パスチャライズ)」の表示を確認してください。

まとめ

  • ブリア・サヴァランは「トリプルクリーム」の高脂肪チーズで、バターのような濃厚さととろける食感が特徴。
  • 起源はフランス(ノルマンディー周辺)で、美食家ブリア=サヴァランに由来する名前。
  • 食べる前に室温に戻すと風味が開き、はちみつやベリー、シャンパンとの相性が特に良い。
  • 保存は冷蔵で短期間(切ってから3〜5日以内)が目安。高脂肪なので食べすぎ注意。
  • 購入時は白カビの状態、原材料表示(クリーム量・パスチャライズ表示)を確認すると安心。

ブリア・サヴァランは「濃厚でなめらか」な食感が魅力のトリプルクリームチーズ。歴史的背景や製法を知ることで、より深く味わえます。室温に戻してフルーツやはちみつと合わせるのが基本の楽しみ方。ワインやスパークリングと合わせると贅沢な時間になります。まずは小さなサイズを買って、色々な組み合わせを試してみてください。

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この記事を書いた人

神奈川県横浜市の非農家に生まれる。実家では犬を飼っており、犬部のある神奈川県立相原高校畜産科学科に進学。同級生に牛部に誘われ、畜産部牛プロジェクトに入部。牛と出会う。

大学は北海道の酪農学園大学に進学。サークルの乳牛研究会にて会長を務める。ゼミでは草地・飼料生産学研究室に所属。

今年で酪農歴10年!現在は関西の牧場にて乳肉兼業農場の農場長として働いています。

【保有免許・資格・検定】普通自動車免許・大型特殊免許・牽引免許・フォークリフト・建設系機械・家畜商・家畜人工授精師・日本農業技術検定2級・2級認定牛削蹄師

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