バターは料理やお菓子作りで風味とコクを加える重要な乳製品です。本記事では、バターの基本的な成分や歴史、自宅でできる簡単な自家製レシピから、発酵バター・無発酵バター・グラスフェッドなど種類ごとの特徴、用途別の選び方と保存のコツまでを写真とともにわかりやすく解説します。すぐ使える実践的なテクニックを多数紹介します。

バターは料理やお菓子作りでコクと風味を引き立てる必須アイテム
バターの基本知識:成分と魅力
バターは生乳由来の乳脂肪分が主成分で、一般的に脂肪分が約80%以上、残りは水分や微量のタンパク質・乳糖・ミネラルです。ビタミンAやD、Eなどの脂溶性ビタミンを含み、料理にコクと香りを与えます。
歴史的にはヨーロッパで長く親しまれ、発酵させたタイプ(発酵バター)が伝統的に多く使われてきました。日本では無発酵(非発酵)タイプが一般的ですが、近年は発酵バターやグラスフェッド(牧草飼育牛の乳)など多様な製品が増えています。

近年は発酵バターやグラスフェッドなど、種類豊富で選ぶ楽しみも増加

自家製バターの簡単レシピ(家庭で90g程度)
自宅で手軽に作れる基本レシピを紹介します。子どもと一緒に作れるシンプルな工程です。
材料(出来上がり約90g)
- 動物性生クリーム(脂肪分35〜47%)…200ml
- 塩(好みで)…小さじ1/4(有塩にする場合)
作り方(ペットボトルor密閉容器で)
- 生クリームをよく冷やす。容器は清潔にして、容量の1/3程度までクリームを入れる。
- フタを閉めて容器を上下に激しく振る。最初は泡立ち、その後「シャバシャバ」と音が変わり、固形(バター)と液体(バターミルク)に分かれる(5〜10分程度)。
- 分離したら液体を捨てる(バターミルクはパンやパンケーキに利用可能)。
- 固形を木べらで押して水分を抜き、塩を混ぜる。
- 水で軽く洗い、余分な水分を切ってラップで包み、冷蔵する。
ポイント:植物性ホイップや乳化剤入りのクリームは分離しにくいため、必ず「動物性」生クリームを使ってください。発酵バターを作る場合は、生クリームに市販のヨーグルトを少量混ぜて室温で12〜24時間発酵させてから振ると風味豊かになります。

自宅で簡単!動物性生クリームだけで手作りバターが作れる
バターの種類一覧とそれぞれの特徴
| 種類 | 特徴 | おすすめの用途 |
|---|---|---|
| 発酵バター | 乳酸菌で発酵させた豊かな風味とわずかな酸味 | お菓子(クッキー、クロワッサン)、パン |
| 非発酵バター(無発酵) | クセが少なくマイルドで日常使い向き | 炒め物、トースト、料理全般 |
| 有塩バター | 塩が添加されており風味が引き締まる | トースト、調理用(塩味が欲しい時) |
| 無塩バター(食塩不使用) | 製菓向け。塩分調整が自在 | お菓子作り、ソース |
| グラスフェッドバター | 牧草主体の乳で黄色みが強く栄養価が高い | 素材の風味を楽しむ用途、健康志向の人向け |
| ホイップバター等 | 空気を含ませ柔らかくしたスプレッド状 | 塗りやすさ重視のトーストなど |
※マーガリンは植物油ベースで製法・風味が異なります。代用は可能ですが、風味・食感が変わるため用途に応じて選んでください。
用途別の選び方:料理・お菓子・健康志向それぞれに最適なバター
料理(炒め物・ソテー・煮込み)
有塩バターは下味がつきやすく、素材の甘みを引き出します。焼き色を付けたいときは無塩バター+塩で細かく調整するとよいでしょう。
お菓子作り(クッキーやケーキ)
無塩バター(食塩不使用)や発酵バターがベスト。製菓は塩分と水分の微調整が重要なため、成分表示の安定した製品を選びます。
トーストやそのまま食べる場合
風味を楽しむなら発酵バターやグラスフェッドがおすすめ。ホイップタイプは塗りやすさ重視で朝食向きです。
健康志向(栄養面)
グラスフェッドバターはオメガ3や脂溶性ビタミンが相対的に多いとされ、素材由来の黄色みも特徴です。ただし高カロリーなので摂取量には注意してください。

用途に応じてバターを選べば、料理・お菓子・朝食の楽しみがもっと広がる
保存方法と品質チェック
- 冷蔵:未開封で約2週間程度が目安(製品ごとに賞味期限を確認)。
- 冷凍:ラップで包み密封して2か月程度。使う分だけ切り分けて保存すると便利。
- 匂い移り防止:乳製品は匂いを吸いやすいので密閉容器に入れる。
- 品質チェック:酸敗臭や変色があれば使用しない。表面に白っぽい結晶(バターの脂肪結晶)は品質上問題ない場合が多い。
料理で使う場合は、加熱しても旨味が残るタイプ(発酵バターなど)を使うと香りに深みが出ます。冷凍から使うときは冷蔵でゆっくり解凍してください。

白っぽい脂肪結晶は品質上問題なし!安心して使えるポイント
よくある質問(FAQ)
Q. 発酵バターと無発酵バター、どちらがいい?
A. 風味を重視するなら発酵バター(お菓子やそのまま食べる場合)。日常の調理では無発酵(無塩/有塩)で使い分けると便利です。
Q. 自家製バターの賞味期限は?
A. 冷蔵で5〜7日程度が目安。保存は密閉し、できるだけ早めに使い切るのが安全です。
Q. バターとマーガリンの違いは?
A. バターは乳由来の動物性脂肪、マーガリンは植物油が主体。風味・調理特性・栄養組成が異なります。

実践レシピ:バターを使った簡単おすすめ料理
1. バター醤油のほうれん草ソテー
フライパンでバターを熱し、ほうれん草をサッと炒める。仕上げに醤油を数滴垂らして香りづけ。バターの風味が素材の甘みを引き立てます。
2. バターミルクパンケーキ(バターミルク再利用)
バター作りで出たバターミルクはパンケーキ生地に使うとふんわり仕上がります。
3. バターラーメン
材料(1人分)
- インスタントラーメンまたは生ラーメン…1人前
- 水…400ml(袋麺の場合は表示通り)
- バター…10〜15g
- 長ネギ…適量(小口切り)
- コーン(缶・冷凍)…大さじ2
- 醤油または塩ラーメンのスープ…1袋または適量
- お好みで胡椒や七味…少々
作り方
- 鍋に水を入れて沸騰させ、麺を入れて表示時間通り茹でる。
- スープを加え、軽く混ぜる。
- 火を弱め、バターを加えて溶かす。コーンや長ネギを投入して軽く混ぜる。
- 器に盛り付け、好みで胡椒や七味を振って完成。
ポイント
- バターは最後に加えると香りが立ち、スープにコクが出ます。
- 発酵バターを使うとより風味豊かに。
- 野菜やチャーシューをトッピングすれば、より豪華な一品に。

まとめ:バター選びで料理が変わる
バターは種類ごとに風味や用途が明確に異なるため、料理用途(有塩)・製菓用途(無塩・発酵)・風味重視(グラスフェッド)など目的に合わせて選ぶのが基本です。自家製バターは材料と手順がシンプルで、発酵工程を加えれば風味の幅が広がります。保存は冷蔵・冷凍を適切に使い分け、匂い移りや酸敗に注意してください。本記事のレシピやチェックポイントを参考にすれば、毎日の料理やお菓子作りでバターの効果を最大限に引き出せます。

料理用は有塩、製菓用は無塩・発酵、風味重視はグラスフェッド!用途に合わせて選ぼう
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