日本国内の酪農業界を支える“縁の下の力持ち”、全国酪農業協同組合連合会(通称:全酪連)。1950年の創立以来、酪農家への支援から生乳流通の安定化、消費者とのつながり強化、さらには持続可能な生産基盤づくりまで、多岐にわたる活動を展開しています。本記事では、全酪連の役割と最新の取り組みをわかりやすく解説します。

全酪連は日本酪農の安定と持続可能性を支える縁の下の力持ち!
全酪連の概要
- 正式名称:全国酪農業協同組合連合会
- 設立:1950年9月(前身組織は1949年創立)
- 本部:東京都渋谷区
- 理念:「酪農生産者のロマンと消費生活者の安心をつなぐスペシャリスト」
全酪連は、全国の酪農協同組合をまとめる統括組織。会員組合の経営指導や生乳の広域流通、製品開発、情報提供などを通じて、国内酪農の安定と発展を支えています。

全国酪農業協同組合連合会(全酪連)は1950年設立の酪農統括組織です。
酪農家支援の取り組み
1. 生産資材の提供
- 飼料・飼養機械・資材を共同購買で調達し、コスト削減と品質向上を両立。
- 定期刊行誌「COW BELL」で最新の資材情報や業界動向を発信。
2. 若手酪農家の育成
- 地域ごとの「前受事業」で技術・資金支援を実施(福島県、熊本県ほか)。
- 新規就農者向け研修プログラムを全国酪農アカデミーで開催。
3. 経営管理支援(DMS)
- Dairy Management System(DMS) を導入し、生乳生産量や飼養記録をデータ化。
- 経営分析レポートによる改善提案で、効率的な牧場運営をサポート。

全酪連は共同購買で飼料や資材を調達し、コスト削減と品質向上を実現!
生乳流通と供給網の安定化
全国の集乳工場や加工拠点をネットワーク化し、需給バランスを最適化。
- 北九州・名古屋・広島など主要エリアでの集乳拠点を運営。
- 「らくのう乳業郡山工場」(福島県)を2028年12月に稼働予定とし、東日本の生乳受け皿を強化。

2028年12月稼働予定の福島・らくのう乳業郡山工場が東日本の受け皿強化に。
消費者とのつながり強化
- 自社ブランドのチーズ・バターを直販サイトや全国の物産展で展開。
- 年1回開催の「全国酪農青年女性会議」で一般参加型ワークショップを実施。
- SNSやYouTubeを活用し、乳牛の飼育風景や酪農家の1日を動画配信。

全酪連は自社ブランドのチーズ・バターを全国の物産展や直販サイトで展開!
持続可能な酪農への貢献
全酪連はSDGsに則り、経済・社会・環境の3側面から持続可能性を追求しています:
- 経済面:共同購買で資材コスト削減、市場開拓支援で販路拡大
- 社会面:安全・安心な乳製品提供、子ども食堂への寄付活動
- 環境面:堆肥化による循環型農業、再生可能エネルギー導入支援
また、ICT技術を活用した遠隔指導や緊急時の災害支援体制を強化し、台風や豪雨によるサプライチェーン断絶にも迅速対応しています。

全酪連は経済・社会・環境の3側面から持続可能な酪農を推進!
まとめ:全酪連がもたらす酪農の未来
- 組織概要:1950年設立、本部は渋谷区。「酪農生産者のロマンと消費生活者の安心をつなぐ」を理念に活動。
- 主要事業:生産資材提供、若手育成プログラム、DMSによる経営管理支援、生乳流通の安定化。
- 消費者連携:自社ブランド製品の直販、全国酪農青年女性会議などイベント開催、SNS発信による情報共有。
- 持続可能性:SDGs対応の循環型農業推進、災害支援体制の強化、ICT活用で次世代牧場をサポート。
全酪連は、酪農家の生産支援から消費者への価値提供まで一貫したサポートを実施。変化の激しい気候や市場環境の中でも、データ駆動型経営や持続可能性への志向で、日本の酪農を牽引しています。今後も技術革新と人材育成を両立させ、安心安全な乳製品を全国に届ける存在として期待されます。

全酪連は1950年設立の日本酪農を支える重要な統括組織です。
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