日本の牛乳・乳製品輸出ランキング|輸出額305億円の内訳と国別動向

日本の牛乳・乳製品輸出ランキング2024|チーズ・粉乳中心に輸出額305億円 乳製品
2024年の日本の牛乳・乳製品輸出動向と国別ランキングを可視化
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2024年、日本の牛乳・乳製品の輸出額は305億4,800万円となり、2年連続で微減しました。とはいえ過去10年で約3倍に拡大した実績が示す通り、チーズや粉乳、発酵乳を中心に海外需要は堅調です。本記事では公的統計と業界レポートをもとに、『国別ランキング』『品目別の伸び・減少要因』『飲用牛乳(LL牛乳)の実例』まで分かりやすく整理し、酪農経営者や輸出担当者が実務で使える示唆を提供します。

要点

  1. 2024年輸出額は約305億円で微減だが長期的には増加傾向。
  2. 輸出の中心はチーズ・脱脂粉乳・発酵乳。飲用牛乳はごく一部(例:LL牛乳)。

1. 2024年の実績サマリ(短く・事実ベース)

総輸出額

305億4,800万円(2024年)

前年比

-0.8%(微減)

長期成長

2014年比で約3倍

2024年は前年比でわずかに減少しました。要因は国際粉乳価格の変動や競合国の供給力、為替や物流コストの影響です。一方で、長期的には日本産の「高品質・安全性」を求める需要拡大で成長軌道は維持されています。

新鮮な牛乳のグラスとボトル|朝食やカルシウム補給のイメージ
新鮮な牛乳で一日をスタート

2. 輸出先・品目別の実態(国別ランキング)

順位(推定・金額ベース)主要輸出先特徴
1アメリカチーズや加工品需要が拡大。2024年は急伸。
2香港高級飲用乳・プレミアム乳製品の安定需要。
3台湾外食回復や業務用需要の伸び。
4中国粉乳・業務用原料中心の需要。
5東南アジア(SG/TH/IN等)輸入依存度の高い市場で量的需要。

注:金額ベースではアジアが依然7〜8割を占めるものの、2024年は米国向けが顕著に伸長しました。

3. 品目別の注目点(チーズ・粉乳・飲用牛乳)

チーズ

チーズの食べ比べプレート|ナチュラルチーズや熟成チーズの盛り合わせ

最大の輸出品目。付加価値が高い製品(ナチュラルチーズ、熟成チーズ、機能性チーズ)が海外マーケットで評価されています。

脱脂粉乳・全粉乳

スキムミルク(脱脂粉乳)の粉末を示す画像
スキムミルクの粉末とその特徴。

中国や東南アジア向けの業務用原料として流通。国際価格や需給に影響されやすく、収益ボラティリティが高い点に注意。

発酵乳(ヨーグルト等)

明治ヘモグロビンA1c対策ヨーグルト|プレーンタイプの機能性ヨーグルト
明治ヘモグロビンA1c対策ヨーグルトはプレーンタイプ。毎日の血糖サポートに。

機能性表示や高品質発酵技術を武器に一部市場で評価が高まっています。ブランド化で高付加価値化が可能です。

飲用牛乳(LL牛乳等)

森永牛乳 LL牛乳(ロングライフ)パッケージ外観
常温保存できる森永のLL牛乳

輸出は限定的(全体の数%)。理由は鮮度管理コストと現地生産との価格競争。ただし北海道産LL牛乳など地域ブランドは一定のニッチ需要を獲得しています(例:北海道飲用乳輸出額 約13.8億円)。

4. 輸出を左右する主要ドライバー(短期・長期)

  • プラス要因:日本産の安全性・品質評価、中間層増、プレミアム需要。
  • マイナス要因:国際原料価格の変動、競合国(NZ/EU/米国)との価格差、物流・為替リスク。
  • 政策的要因:政府の輸出目標(2030年883億円)と支援策の有無。

5. 酪農家・事業者が今すぐ取り組むべき実務ポイント(アクション)

実務的かつ効果の高い優先順位は次のとおりです。

  1. 商品設計(付加価値重視)
    小ロットで高付加価値(熟成チーズ、機能性ヨーグルト、地域ブランドLL牛乳)を試験的に輸出して反応を確認。
  2. 市場選定と規格の整備
    市場ごとに求められる規格・表示・パッケージを整理(米国は加工品需要、香港は高級飲用乳需要など)。
  3. 輸出手続きと衛生管理の標準化
    検疫・HACCP対応・輸出証明の整備。農林水産省やALICの手引きを参照し、FAQを社内で整備。

短期で売上を伸ばすには「既存の加工品をターゲット市場向けに小ロットで流す」施策が現実的です。飲用牛乳は輸送コストの面で慎重に判断してください。

6. よくある質問(FAQ)

Q: 飲用牛乳を輸出したいが現実的ですか?

A: 小ロットのギフト用途や高付加価値訴求(地域ブランド)なら可能。ただし物流コストと賞味期限の管理が最大の課題です。

Q: まず何から始めればよいですか?

A: まずは「対象市場の選定」と「輸出手続き(衛生証明など)の確認」。並行して小ロットで市場テストを行うのが現実的です。

まとめ

  • 2024年の牛乳・乳製品輸出額は約305億円で前年度比▲0.8%。脱脂粉乳や乳児用粉ミルクの減少が主因。 
  • 輸出は金額ベースでアジアが中心だが、2024年は米国向けが伸長。チーズ・粉乳・発酵乳が主要品目。 
  • 飲用牛乳(LL牛乳等)は輸出全体のごく一部(北海道の事例で約13.8億円)だが、品質訴求でニッチ需要を獲得可能。

日本の乳製品輸出は量的には大国に及ばないものの、「高品質」と「差別化」の軸で成長余地があります。酪農事業者としては、まずは品目と市場を絞り、小さく試して学ぶ「実証→改善」のサイクルを回すことをお勧めします。

世界の乳製品輸出額ランキングは?

参考・出典(主要)

農林水産省「農林水産物・食品の輸出実績(2024)」 J-Milk(業界レポート) ALIC(農畜産業振興機構)輸出関連資料 JETRO 各国マーケットレポート

※記事内の数値・傾向は上記公的資料を基に作成しています。最新数値は各機関の公開資料で再確認してください。

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この記事を書いた人

神奈川県横浜市の非農家に生まれる。実家では犬を飼っており、犬部のある神奈川県立相原高校畜産科学科に進学。同級生に牛部に誘われ、畜産部牛プロジェクトに入部。牛と出会う。

大学は北海道の酪農学園大学に進学。サークルの乳牛研究会にて会長を務める。ゼミでは草地・飼料生産学研究室に所属。

今年で酪農歴10年!現在は関西の牧場にて乳肉兼業農場の農場長として働いています。

【保有免許・資格・検定】普通自動車免許・大型特殊免許・牽引免許・フォークリフト・建設系機械・家畜商・家畜人工授精師・日本農業技術検定2級・2級認定牛削蹄師

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