世界の牛乳・乳製品輸出ランキングTOP10|輸出額・主要品目別に解説

世界の牛乳・乳製品輸出ランキング2024を示すイメージ(ニュージーランド・粉乳・チーズ・国際貿易) 世界の酪農
世界の牛乳・乳製品輸出ランキング(2024年)を図解で解説
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世界の乳製品貿易は粉乳やチーズを中心に回っており、2024年もニュージーランドが輸出額でトップを維持しました。本記事では「世界の牛乳・乳製品輸出ランキング(2024)」を製品別・国別に図表で整理し、ニュージーランド、EU、米国それぞれの強みと日本への影響、今後の見通しまで酪農家が解説します。出典データ(WITS/USDA/OEC等)に基づき、日本の酪農・流通関係者と一般消費者の双方に役立つ情報を提供します。

世界の牛乳・乳製品輸出ランキング(2024年・金額ベース)

乳製品輸出」は液体牛乳だけでなく、粉乳・チーズ・バターなど広義の乳製品を含みます。国際貿易では粉乳が取引量・金額の中心となるため、輸出上位は粉乳を主力とする国が優位です。

順位輸出額(USD)主な特徴
1ニュージーランド約69億ドル粉乳(WMP)主体。中国・アジア向けが主力。
2ドイツ約33億ドルEU域内の液体乳・チーズが強い。
3オランダ約31億ドル加工・再輸出ハブとして機能。
4アメリカ約23.3億ドルチーズ・脱脂粉乳(SMP)の伸長。
5ベルギー約23億ドルEU域内流通の拠点。
世界の乳製品輸出額 国別ランキングを示したグラフ
世界の乳製品輸出額を国別に比較。

世界全体の乳製品輸出額はおよそ333億ドルと推計されます(データソースの集計により多少差異あり)。

製品別の動向:粉乳(WMP/SMP)・チーズ・バター

粉乳(WMP:全粉乳)

粉乳は長期保存と輸送に適し、加工原料や乳児用ミルク原料として需要が高い分野です。2024年の全粉乳(WMP)ではニュージーランドが約137.5万トンを輸出し、量・価格の両面で世界市場を主導しています。

脱脂粉乳(SMP)

スキムミルク(脱脂粉乳)の粉末を示す画像
スキムミルクの粉末とその特徴。

脱脂粉乳は乳加工用の重要原料。EU全体と米国が大きな供給源となり、用途の広さから市場での需要は安定しています。

チーズ

チーズは付加価値型製品として輸出金額で大きな比重を占めます。EU諸国(特にフランス、ドイツ、イタリア)が強く、米国のチーズ生産も拡大傾向です。

チーズ売り場に並ぶホールチーズ
売り場に並ぶ多彩なホールチーズ

バター

バターは生産サイクルと飼料価格に左右されやすく、ニュージーランドやEUの供給動向が世界価格に影響します。

料理用のバター塊を写した画像
調理や製菓に使うバターの塊。

国別深掘り:なぜニュージーランドが強いのか

  1. 草地放牧主体の低コスト生産
    飼料コストが相対的に低く、搾乳コストを抑えられるため価格競争力が高い。
  2. 輸出前提の産業構造
    国内消費が小さく、輸出を前提とした生産・加工体制が整っている。
  3. 粉乳特化のサプライチェーン
    粉乳生産・保管・輸出の物流が洗練されており、長距離輸送で優位。
  4. 主要輸出先の需要(中国・東南アジア)
    人口と需要が多いアジア市場への安定供給が追い風。

EUは域内流通と付加価値製品(チーズ等)で強み、米国は大規模酪農と加工技術で種類別に存在感を示します。各地域の強みを理解すると、価格変動や貿易政策の影響を読みやすくなります。

日本への影響と実務的示唆

日本は乳製品の純輸入国で、特に粉乳の調達においてニュージーランド依存度が高いことがポイントです。世界市場の価格上昇や供給制約は国内価格や加工業者の原価に直結します。

生産者(酪農家)向けの示唆

  • 世界的な粉乳需要の動向は国内価格に影響するため、販路多様化や付加価値化(加工品開発)を検討する。
  • 飼料価格や為替によるコスト変動を見越したリスク管理(契約飼料・先物ヘッジ等)を強化する。

バイヤー/加工業者向けの示唆

  • 輸入先の分散化や長期契約で供給リスクを低減する。
  • 代替原料の検討(国内乳原料の活用やバター・チーズの代替調達)で価格ショックに備える。

まとめ(要点3つ)

  1. ニュージーランドが粉乳を武器に世界の輸出額で首位(2024年:約69億ドル)。
  2. 製品別の主役は粉乳とチーズで、液体牛乳は近距離貿易が中心。輸出国ランキングは製品カテゴリで大きく変わる。
  3. 日本は粉乳輸入でNZ依存が高く、世界市場の変動は国内価格・加工原価へ短期的に波及する可能性が高い。

よくある質問(FAQ)

世界の乳製品輸出額はどの程度の規模ですか?

データ集計によりますが、2024年はおよそ333億ドル程度と推計されています。各ソースで数値差があるため、原典(USDA/WITS/OEC等)確認が重要です。

液体牛乳の国際貿易は増えていますか?

液体牛乳は長距離輸送に向かないため、増加幅は限定的。代わりに粉乳やチーズなど加工品が国際取引の中心です。

今後の見通しは?

2026年に向けては、各国の生産増減や飼料価格、為替、主要輸入国の需要動向に左右されます。米国のチーズやSMP輸出は増加が見込まれる一方、バターは需給で変動が大きいです。


参考・データ出典(主要)

  • USDA(Dairy and Products Annual)
  • WITS / World Bank(HS分類ベース貿易データ)
  • OEC(国別輸出プロファイル)
  • World’s Top Exports(輸出ランキング集計)

※上記の統計はソースにより集計方式が異なるため、数値に差異が生じます。本記事は各ソースを比較・整理したうえで記載しています。

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この記事を書いた人

神奈川県横浜市の非農家に生まれる。実家では犬を飼っており、犬部のある神奈川県立相原高校畜産科学科に進学。同級生に牛部に誘われ、畜産部牛プロジェクトに入部。牛と出会う。

大学は北海道の酪農学園大学に進学。サークルの乳牛研究会にて会長を務める。ゼミでは草地・飼料生産学研究室に所属。

今年で酪農歴10年!現在は関西の牧場にて乳肉兼業農場の農場長として働いています。

【保有免許・資格・検定】普通自動車免許・大型特殊免許・牽引免許・フォークリフト・建設系機械・家畜商・家畜人工授精師・日本農業技術検定2級・2級認定牛削蹄師

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