ミモレットチーズとは?味・歴史・食べ方を徹底解説

フランス産ミモレットチーズの熟成別カットとチーズプレート 乳製品
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ミモレットチーズは、鮮やかなオレンジ色と熟成による深い風味が魅力のフランス産ハードチーズです。本記事では、その誕生の歴史や伝統的な製法、ダニ熟成がもたらす風味の秘密、熟成別の味の違いや日常での美味しい食べ方・保存法までを写真付きで丁寧に解説します。すぐ試せる簡単レシピや選び方のコツも紹介するので、チーズ選びがもっと楽しくなります。

ミモレットチーズの基本情報

ミモレット(Mimolette)はフランス北部、もともと旧フランドル地方で作られてきた牛乳由来のセミハード〜ハードチーズです。直径が大きめの球形(約20cm前後)で、切ると内部は鮮やかなオレンジ色。由来としては「mi-moulette(半分柔らかい)」を語源に持ち、若いものはやわらかく、長期熟成のものは非常に硬くなるのが特徴です。

重量はおよそ2〜4kg程度で、AOP(原産地呼称)ではなく伝統的な製法で作られる種類が多く流通しています。

ミモレットの歴史と背景

ミモレットの原型は17世紀、当時フランス王ルイ14世がオランダ産エダムチーズの輸入を制限したことに端を発します。国内でエダムに似たチーズを作る必要が生まれ、独自に発展していったのがミモレットです。オランダ由来の製法を基に、ベニノキ(アナトー)で着色する工程や、独特の熟成方法が加わって差別化されました。

近現代では一部の国で表面の“チーズダニ”を巡って輸入規制がかかったこともありますが、欧州では伝統的な熟成工程の一部として評価されています(流通上の扱いは国によって異なります)。

製造方法と熟成(チーズダニの役割)

主な工程

  • 牛乳の凝固:レンネットで凝固させカードを切る
  • 成形とプレス:ホエーを切って型に詰める
  • 着色:アナトー(ベニノキ)由来の天然色素でオレンジ色にする
  • 熟成:洞窟などの管理下で数ヶ月〜数年熟成
チーズの熟成過程
熟成中のチーズ

チーズダニ(Acarus siro)について

ミモレットの外皮は、熟成の過程で表面にダニを付け、ダニが外皮の微細な部分を食べることで独特の凹凸を作り、風味の深まりに寄与します。この方法は伝統的な熟成方法の一つで、熟成環境や管理で風味が大きく変わります。熟成期間の目安は以下の通りです:

  • ジュンヌ(2〜6ヶ月):やわらかくミルキー
  • ヴィエイユ(12ヶ月前後):ナッツやコクが増す
  • エクストラヴィエイユ(18ヶ月以上):硬く濃厚で結晶感がある

味わいと特徴

若いミモレットはミルクの甘みとクリーミーさが残り、噛むほどにまろやかなコクが出ます。熟成が進むとナッツやキャラメル、わずかに魚介の旨味を想起させる深い風味へと変化し、表面近くの部分にはカルシウム結晶によるカリッとした食感が出ます。

塩味は控えめで、後味にバタースコッチのような甘さが残るのが魅力です。見た目のオレンジ色はアナトー由来で、特に若いものほど鮮明に現れます。

食べ方・おすすめレシピ

ミモレットはそのまま チーズプレートにするのが基本。薄切りや削りで香りと旨味を楽しめます。組み合わせ例:

  • ドライフルーツ(イチジク、アプリコット)+クルミ
  • 軽めの赤ワイン、白ワイン(シャルドネ)やスパークリング
  • 日本酒やウイスキーの短い食中での合わせも面白い

簡単レシピ:ミモレットご飯(SNSで人気)

  1. 炊きたてご飯200gを器に盛る
  2. 削ったミモレット20〜30gを上に散らす
  3. お好みで醤油少々、刻みネギを振って混ぜる

チーズの旨味がご飯に馴染み、和の調味とも相性が良い一品です。

加熱調理での使い方

溶けやすいため、グラタンやパスタの仕上げにすりおろして使うとコクが出ます。ステーキやフリットのトッピングにも適しています。

エメンタールチーズ入りのグラタン
たっぷりのチーズが入った熱々グラタン

保存方法と買い方のコツ

保存はラップで包み、チーズ用紙があればそれで包んだうえで冷蔵庫の野菜室等の安定した温度帯に。カット後は1〜2週間を目安に早めに食べ切るのが美味しさのポイントです。食べる前に室温に戻すと香りと旨味が引き立ちます。

購入時は表皮の状態(過度に乾燥していないか、異臭がないか)を確認しましょう。熟成表示(◯ヶ月)を見て用途に合わせて選ぶのが失敗しないコツです。

まとめ:ミモレットを日常で楽しむヒント

  • ミモレットはフランス北部発祥の牛乳由来ハードチーズで、オレンジ色はアナトー(ベニノキ)で着色。
  • 17世紀にエダム代替として発展し、ダニを使った伝統的な熟成が独特の凹凸と風味を生む。
  • 熟成で味が変化:ジュンヌ(2〜6ヶ月)はミルキー、ヴィエイユ(約12ヶ月)はナッツ風味、18ヶ月以上は濃厚で結晶感あり。
  • 食べ方はそのままのスライスや削りがおすすめ。グラタンやパスタの仕上げ、SNSで話題の「ミモレットご飯」など加熱利用も相性良し。
  • 保存はラップ+チーズ紙(またはラップ)で冷蔵保存し、食前に室温に戻すと香りが立つ。購入時は熟成表記と表皮の状態を確認すると失敗が少ない。

ミモレットは見た目の鮮やかさだけでなく、熟成で変化する奥行きのある味わいが魅力のチーズです。若いものは日常の食卓に、長期熟成は特別な一皿やワインのお供に。ダニ熟成という伝統技法が生む風味も含めて、いろいろな熟成・用途で楽しんでみてください。

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この記事を書いた人

神奈川県横浜市の非農家に生まれる。実家では犬を飼っており、犬部のある神奈川県立相原高校畜産科学科に進学。同級生に牛部に誘われ、畜産部牛プロジェクトに入部。牛と出会う。

大学は北海道の酪農学園大学に進学。サークルの乳牛研究会にて会長を務める。ゼミでは草地・飼料生産学研究室に所属。

今年で酪農歴10年!現在は関西の牧場にて乳肉兼業農場の農場長として働いています。

【保有免許・資格・検定】普通自動車免許・大型特殊免許・牽引免許・フォークリフト・建設系機械・家畜商・家畜人工授精師・日本農業技術検定2級・2級認定牛削蹄師

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