ボーフォールチーズとは?産地・製法・美味しい食べ方を解説

ボーフォールチーズとは|サヴォワ地方産地・製法・食べ方解説 乳製品
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ボーフォール(Beaufort)は、フランス・サヴォワ地方の高地で育った牛の生乳から作られる、深いコクと繊細な香りが特徴の山のチーズです。本記事では、起源や産地、伝統的な製法から熟成による味わいの違い、購入時のチェックポイント、家庭で簡単に楽しめるおすすめレシピまで、分かりやすく丁寧に解説します。初めて試す方も、もっと楽しみたい方も参考になる実践的な情報をお届けします。

ボーフォール チーズとは?

ボーフォールはアルプスの高地で放牧される牛の生乳を原料にした熟成型ハードチーズです。車輪(ホイール)状の大きな形状が特徴で、伝統的な木製型や手作業での工程が多く残っています。風味はナッツやハチミツのような甘味と、青草や花のようなフローラルな香りが複雑に混ざるのが魅力です。

チーズ売り場に並ぶさまざまな種類のチーズ
専門店のチーズ売り場に並ぶチーズ

ボーフォール チーズの歴史

ボーフォールの起源は古く、中世、さらにはそれ以前の文献にまつわる記録もあります。17世紀以降、近隣の製法(グリュイエール系)の影響を受けつつ地域独自の製法が確立。19世紀中頃に「Beaufort」という名称が現れ、20世紀には生産の安定化と品質保護のための協同組合が組織されました。AOP(原産地呼称保護)により今日の品質が守られています。

ボーフォール チーズの産地・原料

主な産地はフランス南東部、サヴォワ地方(ボーフォールタン、モーリエンヌ、タランテーズ渓谷など)とオート=サヴォワの一部。海抜800m以上の高地で育つ牛の生乳(主にタリーヌ種やアボンダンス種)が原料になります。夏季の高地放牧(アルパージュ)でつくられるものは特に香り高く「アルパージュ(Alpage)」表記があります。

製法のポイント(専門性の高い解説)

ボーフォールは非殺菌(生)乳を使用するため、乳房やパスチャーローム由来の豊かな微生物叢がチーズの風味に寄与します。主な工程:

  • 生乳を温め、天然乳酸菌が働く環境を保ちながらレンネットでカード(凝乳)を形成。
  • カードを切断して水分を抜き、麻布で集め、木型や大きな鋼製型で圧搾。
  • 塩水浴で塩付けし、反転しながら1週間以上かけて表皮を整える。
  • 5ヶ月以上の熟成(一般に6〜18か月程度)、熟成中に表面の手入れ(塩擦り)を行う。

ポイント:生乳・放牧飼育・長期熟成が香りとコクの源。AOP基準により、搾乳量や製造方法に厳格なルールがあります。

チーズの熟成過程
熟成中のチーズ

味わい・テクスチャーの特徴

典型的なボーフォールはややしっとりしたセミハード寄りの質感で、香りはフルーティーな甘みとナッツ、加えて牧草由来の青草や花のニュアンスが感じられます。熟成が進むと香ばしさが増し、旨味が深まります。脂肪分が高めで、ナイフでも切りやすい柔らかさを持ちます。

コンテ・アボンダンスとの比較

項目ボーフォールコンテアボンダンス
主産地サヴォワ(アルプス)フランシュ=コンテサヴォワ等
原料生乳(放牧牛)加温殺菌/生乳(ものにより)生乳(放牧)
フローラルで甘み・ナッツ感ナッティでコクが強いバターのようなリッチさ
熟成5〜18ヶ月4〜24ヶ月3〜12ヶ月

ボーフォール チーズのおすすめの食べ方

そのままスライスしてワインと合わせるのは王道。加熱すると旨味が立つため、以下の料理で特に力を発揮します:

  • チーズフォンデュ(溶けやすさとコクが生きる)
  • グラタンやキッシュ(ソースに深みが出る)
  • オニオングラタンスープ(香ばしさとコクがマッチ)
  • パスタの仕上げにすりおろす(風味とコクをプラス)

ペアリングは辛口白ワイン(サヴォワ産の白やアルプス近辺のワイン)や、軽めの赤ワインとも好相性です。

チーズフォンデュとフランスパン・ブロッコリー・にんじん・じゃがいも/ソーセージ
チーズフォンデュとディップ用の具材

家庭で簡単・おすすめレシピ:ボーフォールのオニオングラタンスープ(時短)

  1. 玉ねぎ2個を薄切りでじっくり炒め、甘みを引き出す(弱火で約20分)。
  2. ブイヨン(チキンor野菜)500mlを加え、塩胡椒で調整。
  3. 器にスープを注ぎ、バゲットのスライスを浮かべ、その上にボーフォールをたっぷりのせる。
  4. オーブンで表面がこんがりするまで焼く(200℃で5〜8分)。

ポイント:ボーフォールは加熱で風味が立つので、焼き目をつけすぎないこと。旨味が強く、少量でも満足度が高いです。

保存方法と購入時の注意点

購入後はラップで包み、さらに密閉容器に入れて冷蔵庫の野菜室など温度変化が少ない場所で保管するのがおすすめ。長時間保管する場合は表面を乾燥から守るために湿度管理(ラップ+軽く湿らせたキッチンペーパーで包む)を行います。

通販で買う際は、商品説明に「AOP」「生乳(生乳使用)」の表記があるか確認してください。アルパージュ表記は夏の放牧ミルク由来で香りが豊かです。

ボーフォール チーズの通販と選び方(簡潔ガイド)

  • 表記:AOP、Beaufort、生乳(Raw milk)を確認。
  • 熟成期間:短め(5〜8ヶ月)はマイルド、長め(10ヶ月以上)はより強い香りとコク。
  • 重量:ホイール購入は保存やカットの管理が必要。小分けでの購入は初心者向け。
  • 配送:クール便・冷蔵発送で届くかチェック。

よくある質問(FAQ)

Q. ボーフォールとコンテはどう違いますか?

A. 両者は産地や香り、製法の細部が異なります。ボーフォールはアルプスの生乳由来でフローラルな香りが強く、コンテチーズはややナッティでコク重視です。

Q. 子どもや妊婦は食べても大丈夫ですか?

A. 生乳使用(Raw milk)のチーズは、国や販売元のガイドラインに従ってください。妊娠中や免疫抑制状態の方は、加熱調理して食べるのが安全です。

Q. 香りが強くて苦手です。食べやすくする方法は?

A. 少量を他の食材(パスタソースやグラタン)に混ぜると、香りは和らぎつつコクを楽しめます。

エメンタールチーズ入りのグラタン
たっぷりのチーズが入った熱々グラタン

まとめ:ボーフォール チーズの魅力

  • 概要:ボーフォールはサヴォワ地方の生乳を原料にするAOP認定の山のチーズ。フローラルな甘みとナッツのコクが魅力。
  • 歴史・産地:起源は古く、アルプスの高地(海抜800m以上)で放牧される牛のミルクが原料。アルパージュ表記は風味が豊か。
  • 製法の特徴:生乳使用、カード形成→圧搾→塩水浴→長期熟成(5ヶ月以上)が基本。生乳と放牧が風味の源。
  • 味と使い方:生食でも加熱でも美味しい。フォンデュ、グラタン、オニオングラタンスープ、パスタの仕上げなどに最適。
  • 購入/保存のコツ:AOP・生乳表記を確認。熟成期間で風味が変わる。冷蔵・湿度管理してラップ+密封で保存。

ボーフォール チーズは、アルプスの風土が育んだ複雑で豊かな風味が魅力の山のチーズです。生乳・放牧・伝統製法が生む深いコクは、加熱・生食どちらでも楽しめます。初めて試すなら、まずは小分けタイプを買い、シンプルにスライスしてワインと合わせてみてください。料理に使えば少量で満足度が高く、家庭料理のレベルが一気に上がります。

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この記事を書いた人

神奈川県横浜市の非農家に生まれる。実家では犬を飼っており、犬部のある神奈川県立相原高校畜産科学科に進学。同級生に牛部に誘われ、畜産部牛プロジェクトに入部。牛と出会う。

大学は北海道の酪農学園大学に進学。サークルの乳牛研究会にて会長を務める。ゼミでは草地・飼料生産学研究室に所属。

今年で酪農歴10年!現在は関西の牧場にて乳肉兼業農場の農場長として働いています。

【保有免許・資格・検定】普通自動車免許・大型特殊免許・牽引免許・フォークリフト・建設系機械・家畜商・家畜人工授精師・日本農業技術検定2級・2級認定牛削蹄師

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