ゴルゴンゾーラはイタリアを代表するブルーチーズで、青カビの刺激とクリーミーな旨味が特徴です。本記事では、起源やDOP産地にまつわる背景、ドルチェ/ピカンテの違い、栄養情報、家庭で使えるレシピ、ワインや果物とのベストな組み合わせまで、実践的にわかりやすく解説します。
ゴルゴンゾーラの歴史と起源
ゴルゴンゾーラは、イタリア北部(ミラノ近郊)の ゴルゴンゾーラ村 に由来する伝統的なブルーチーズです。起源は古く、9世紀〜11世紀ごろにさかのぼる説が有力です。名前の由来や伝説は諸説ありますが、代表的な話として「疲れた牛(ストゥラッキーノ)の乳で作られたこと」や「職人が凝乳を放置したため偶然青カビが発生した」という逸話があります。
近代では品質・原産地保護のため、1955年にDOC(統制原産地呼称)、1996年にDOP(保護原産地呼称)を取得。現在はピエモンテ州とロンバルディア州の指定地域で伝統的な方法に基づき生産されています。
豆知識:ゴルゴンゾーラ村自体は都市化が進み、現在は村で大量製造されることは少ないですが、伝統と名声を守るイベント(Sagra Nazionale del Gorgonzola)が毎年開催されています。

生産方法と製造工程(家庭でも知っておきたいポイント)
伝統的なゴルゴンゾーラは牛乳(主に全乳)を原料に、乳酸菌と青カビ(Penicillium roqueforti など)を使って作ります。家庭レベルで作ることは難しいですが、工程を理解しておくと味の違いや品質を見る目が養えます。

主な工程
- 凝乳:乳酸菌とレンネットで牛乳を凝固させ、カード(凝乳)を作る。
- 切断・排乳:カードを切り、ホエー(乳清)を抜く。
- 成形:カードを型に詰める。
- 穿孔(せんこう):金属棒で穴をあけ、空気を導入してカビが内部まで広がるようにする。
- 塩漬けと熟成:塩を振り、低温で数か月(一般に3〜4か月)熟成させる。
近代的な工場では衛生管理が徹底され、「one-curd」法などの手法で品質を安定させています。脂肪分は一般的に25〜35%で、種類や熟成度合いで食感や塩味が変わります。

種類:ドルチェ(甘口)とピカンテ(辛口)の違い
ゴルゴンゾーラは大きく分けてドルチェ(Dolce)とピカンテ(Piccante)の2タイプがあります。
ドルチェ(Dolce)
- 熟成期間が短めで、青カビの割合は少なめ。
- クリーミーでまろやかな口当たり、乳の甘みを感じやすい。
- はじめてブルーチーズを食べる人にもおすすめ。
ピカンテ(Piccante)
- 熟成が長く、青カビがしっかり入り込む。
- 塩味・辛味が強く、シャープな風味。
- リゾットや濃厚なソースに向く。
※どちらが好みかは個人差があります。料理用途や組み合わせる食材に合わせて選ぶと良いでしょう。
栄養と健康面のポイント
ゴルゴンゾーラは栄養価が高い反面、カロリーと塩分も高めです。摂取量の目安を意識して楽しみましょう。
| 項目 | 100gあたり(目安) |
|---|---|
| エネルギー | 約320 kcal |
| 脂質 | 25〜35 g |
| 飽和脂肪酸 | 約5.3 g(製品により差あり) |
| タンパク質 | 約20 g |
| 炭水化物 | 約1 g |
| ナトリウム | 約375 mg |
| カルシウム・ビタミンB群 | 豊富 |
ポイント:高脂質・高塩分のため、1回の目安は20〜30g(フレッシュフルーツやナッツと合わせると満足感が上がります)。高血圧など塩分制限がある方は注意が必要です。
家庭で作れるゴルゴンゾーラを使った人気レシピ
ここでは、素材を活かしたシンプルで人気のレシピを紹介します。調理のポイントや代替材料も記載。
1) ゴルゴンゾーラクリームパスタ(2人分)
材料:
- パスタ(フェットチーネやスパゲッティ) 200 g
- ゴルゴンゾーラ(ドルチェ) 80 g
- 生クリーム 100 ml
- バター 10 g
- 黒胡椒 適量
- 粉チーズ(お好みで) 適量
手順:
- パスタを塩ゆでして茹で上げる(袋の表示どおり)。
- フライパンでバターを溶かし、火を止めて生クリームとゴルゴンゾーラを加えて溶かす。
- 茹で上がったパスタを加えて和え、黒胡椒で味を調える。必要なら粉チーズでコクを足す。
- 器に盛り、仕上げに粗挽き胡椒を振る。
ポイント:火を強くしすぎるとチーズが分離するので、低温でゆっくり溶かすのがコツ。
2) ハチミツかけゴルゴンゾーラ(前菜)
材料:
- ゴルゴンゾーラ(ドルチェ) 30〜40 g
- 蜂蜜 小さじ2
- クラッカーまたはバゲット 適量
- くるみ(ロースト) 適量
手順:
- ゴルゴンゾーラを皿にのせ、上から蜂蜜を垂らす。
- ローストしたくるみを散らし、クラッカーにのせて提供する。
ポイント:甘みと塩気のコントラストがやみつきになりやすく、ワインにも合う定番の組み合わせ。
3) ゴルゴンゾーラとビートのサラダ
材料:
- ボイルビートルート(スライス) 150 g
- ゴルゴンゾーラ 40 g
- ベビーリーフ 適量
- ローストくるみ 適量
- オリーブオイル、塩、黒胡椒、バルサミコ酢 少々
手順:
- 皿にベビーリーフ、スライスしたビート、ゴルゴンゾーラ、くるみを盛る。
- オリーブオイルとバルサミコ酢を回しかけ、塩胡椒で味を調える。
相性(ペアリング):ワイン・果物・料理との組み合わせ
ゴルゴンゾーラは風味が強いので、合わせるものを選ぶと相乗効果が出ます。
ワイン
- 赤:アマローネ(重厚な赤ワイン)— ピカンテと好相性。
- 白:リースリング(甘口〜中辛)— ドルチェと合わせやすい。
- フォーティファイドワイン(例:ポート)もデザート感を出してマッチします。
果物・ナッツ
- イチジク、ブドウ、梨、桃、メロン
- ローストナッツ(くるみ・アーモンド)
料理
- リゾットやクリームパスタ
- ピザ(散らして焼く)
- サラダや前菜(蜂蜜と合わせると人気)
日本での人気と国産ブルーチーズの動向
日本では戦後から本格的なチーズ文化が育ち、北海道を中心に国産のブルーチーズも生産されるようになりました。ゴルゴンゾーラ風の製品や、独自にアレンジしたブルーチーズが登場しており、レストランや家庭での使用も増えています。
購入時のポイント:ラベルに「DOP」や「原産国」を確認すると、本場イタリア産と国内製造品の違いがわかります。輸入品は熟成期間や脂肪率、賞味期限をチェックしましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1: ゴルゴンゾーラは妊婦でも食べられますか?
A: 一般的に非加熱のソフトチーズはリステリア感染リスクがあるため、妊婦の方は加熱調理したもの(加熱したパスタやリゾット)での摂取を推奨します。念のため産婦医と相談してください。
Q2: ゴルゴンゾーラは冷凍できますか?
A: 冷凍は風味・食感が変わるためおすすめしません。短期間で使い切るか、必要な分だけ切り分けて保存すると良いです。
Q3: ブルーチーズが苦手な人におすすめの食べ方は?
A: ドルチェタイプを選び、蜂蜜や果物と組み合わせると食べやすくなります。また、ソースに溶かして他の材料と合わせると青カビの刺激が和らぎます。
この記事のまとめ
- ゴルゴンゾーラは北イタリア発祥の伝統的ブルーチーズで、DOPにより生産地域が保護されている。
- 大きく「ドルチェ(甘口)」と「ピカンテ(辛口)」に分かれ、用途やペアリングで使い分けると良い。
- 栄養は高いがカロリー・塩分も多め。1回あたり20〜30gを目安に、果物やナッツと合わせると満足度が高い。
- 家庭ではクリームパスタ、ビートルートサラダ、蜂蜜がけなど簡単レシピで楽しめる。
ゴルゴンゾーラは長い歴史と多様な楽しみ方を持つブルーチーズです。ドルチェとピカンテの違いを知り、料理やペアリングで使い分けると、食卓がぐっと豊かになります。高カロリー・高塩分なので摂取量に気をつけつつ、蜂蜜や果物、ナッツと合わせて楽しんでみてください。
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