2025年末〜2026年初頭、日本で急速に注目を集めている「36時間発酵ヨーグルト」。特にSIBO(小腸内細菌異常増殖症)や腸活を狙った体験談がSNSで広がり、試す人が急増しています。本記事では、L.reuteri(ロイテリ)を用いた36時間発酵の正しい作り方、期待される効果の根拠、そして失敗しやすいポイントと安全対策を写真と温度管理の実データを交えてわかりやすく解説します。初めて作る方も、効果が出にくかった方もこの記事を読めば次に何を試すべきかが明確になります。
1. 36時間発酵ヨーグルトとは(概説)
通常の家庭用ヨーグルトは6〜12時間程度の発酵が多いのに対し、36時間ヨーグルトはその名の通り約30〜36時間と長時間発酵します。 主に注目される理由はLactobacillus reuteri(ロイテリ菌)などの特定菌株がゆっくり増殖する特性にあり、長時間発酵で菌数を増やすことを狙います。
期待される特徴(一般的報告)
- 濃厚でなめらかな食感
- 糖(乳糖)や一部タンパクの分解が進み、食べやすくなるケース
- 体感的な腸内改善を報告する実例が多い(個人差あり)
2. なぜ36時間にするのか(菌学的な視点)
ロイテリなど一部の乳酸菌は増殖速度が遅く、短時間発酵では十分な菌数に達しません。 長時間・比較的低温(35〜38℃程度)で安定させることで、目的の菌が優占する発酵状態を作りやすくなります。

3. エビデンスと限界(重要)
現在、多くの報告は個人の体験談や小規模な観察に基づきます。臨床的に確定した「万能の治療効果」が確立されているわけではありません。 そのため、以下の点を必ず守ってください:
- 個人的な体験は参考情報に留め、医学的治療の代替にしない。
- 既往症・免疫不全・自己免疫疾患などがある場合は事前に医師に相談する。
- 症状が悪化する場合は直ちに摂取を中止する。
4. 実践:36時間ヨーグルトの基本レシピ(1L分)
以下は多くの実例で使われている標準的な手順です。温度や種菌は再現性に直結します。
材料
- 牛乳(パスチャライズド牛乳・成分無調整) 1L
- 種菌:BioGaia Gastrus タブレット10錠 もしくは市販のロイテリ含有ヨーグルト(適量)
- イヌリン(プレバイオティクス) 大さじ2〜3(任意、菌の増殖補助)
- (任意)脱脂粉乳 少量(凝固性向上)
手順(ステップバイステップ)
- 加熱殺菌:牛乳を80〜90℃で5〜15分加熱し、雑菌を減らす(沸騰させない)。
- 冷却:40℃前後まで冷ます(指先で触れて「ぬるい」と感じる温度)。
- 種菌投入:少量の牛乳で種菌(タブレットを砕く、または市販ヨーグルトを少量)を溶かして混ぜる。イヌリンを加える場合はここで混入。
- 恒温発酵:ヨーグルトメーカーや保温容器で35〜38℃にて30〜36時間発酵。最適温度は約37℃。
- 冷却・保存:所定時間後に冷蔵庫で冷やす。分離(ホエイ)が起きる場合は軽く混ぜるか、ホエイを活用する。
5. 機材と種菌の選び方
ヨーグルトメーカー
36時間という長時間発酵を正確に行うには温度安定性の高い機器が重要です。 ・温度設定が細かくできること(最低35℃程度〜) ・長時間の稼働で過熱しない設計であること
種菌(seed culture)の注意点
- 購入時に菌株が明記されているものを選ぶ(例:L. reuteri の表記)
- タブレットタイプ(BioGaia等)は取扱説明を確認してから使用
- 市販ヨーグルトを種に使う場合は成分表示を確認し、余計な添加物がないものを推奨
6. よくある失敗と対処法
| 現象 | 原因(想定) | 対処法 |
|---|---|---|
| 固まらない | 温度低下、種菌量不足 | 次回は温度をもう少し高め(37℃目安)に、種菌量を増やす |
| 酸味が強い | 発酵時間が長すぎる、温度が高い | 発酵時間を短縮(30時間程度に)、温度を下げる |
| 異臭がする | 雑菌汚染 | 潔く廃棄。器具を高温洗浄・消毒して再挑戦 |
| ガスが増えた(体調) | 腸内フローラの変化、過度の摂取 | 摂取量を減らす/中止、症状が続く場合は医師へ相談 |

7. 安全性・摂取上の注意(重要)
発酵食品には個人差があります。免疫抑制状態、重篤な基礎疾患のある方は必ず医師に相談してください。体調不良を感じたら直ちに摂取を中止してください。
- 初めは小さじ1〜大さじ1程度から始め、様子を見る
- 毎日大量に摂ることは避ける(腸内環境の急変を防ぐ)
- 乳製品アレルギーや重度の乳糖不耐症の方は注意
8. どんな人に向いているか/向かないか
向いている可能性がある人:慢性的な便通異常・腹部膨満があるが既存の対策で満足していない人(ただし医師相談推奨)。
向かない可能性がある人:免疫抑制状態・重度のアレルギー・未治療の消化器疾患がある人。

9. よくある質問
Q. 市販のヨーグルトメーカーで作れますか?
A. 温度が安定する機種なら可能です。35〜38℃で長時間安定させられるかを確認してください。
Q. 保存期間は?
A. 冷蔵で1〜2週間が目安。ただし家庭ごとの衛生管理次第で変わります。自己責任で管理してください。
10. 実践チェックリスト
- 器具を清潔にしておく(熱湯消毒や漂白可)
- 牛乳の加熱と冷却を丁寧に行う
- 発酵容器を定温に保つ(温度計でログを取ると良い)
- 初回は少量(200〜300g)でテストする
- 体調変化を記録する(日付・量・症状)
まとめ
- 36時間ヨーグルトはL.reuteriを長時間低温で発酵させる手法で、体験談ではSIBO(小腸内細菌異常増殖症)や便通改善の報告が多いが個人差あり。
- 成功の鍵は種菌の選定・温度管理(35〜38℃)・プレバイオティクス(例:イヌリン)。36時間が推奨される理由は菌の増殖特性にある。
36時間発酵ヨーグルトは、再現性の高い温度管理と適切な種菌選定によって家庭でも作成可能で、濃厚な食感と体感的な腸内改善を報告する声が多い一方、個人差と安全性の考慮が不可欠です。臨床的な裏付けは今後の研究が必要な領域のため、無理のない範囲で試し、異常がある場合は中止・受診してください。
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