エポワスチーズとは?ブルゴーニュ発祥の“ウォッシュチーズの王様”を徹底解説

フランス産エポワスチーズの特徴・歴史・製法・味わいを解説する画像 乳製品
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エポワスチーズ(Époisses)は、フランス・ブルゴーニュ地方で生まれた伝統的なウォッシュチーズ。オレンジ色の湿った表皮から放たれる強烈な香りと、スプーンでとろける濃厚な中身のギャップが魅力です。本記事では、歴史やAOP認定の背景、伝統的な製法(マールによる表面洗浄)、味わいの特徴、食べ方やワインペアリング、購入・保存のポイントまで写真付きでわかりやすく解説します。

エポワスチーズの歴史:16世紀から続く伝統

エポワスはブルゴーニュ地方(特にコート=ドール県周辺)の小さな村で生まれたチーズです。伝説ではシトー会の修道士が改良したとも言われ、以降地元の農家で伝承されてきました。19世紀には美食家に高く評価され、「チーズの王」と評された歴史もあります。戦争や流通の変化で一時は生産が衰退しましたが、20世紀中頃に復興し、地域特産として復活しました。

ウォッシュチーズ専門店の売り場
エポワスや個性的なウォッシュチーズが並ぶ専門店の売り場

エポワスの製法:マール・ド・ブルゴーニュで洗う独特の熟成

エポワスは牛乳(全乳)を原料とするソフトチーズで、最大の特徴は熟成中に表面を洗う工程です。熟成のポイント:

  • 凝乳後に型へ入れて水切り、塩をし乾燥。
  • 熟成(最低4週間以上)中に塩水とマール・ド・ブルゴーニュ(ブドウの搾りかす由来の蒸留酒)で表面を洗う。
  • Brevibacterium linens(ブレビバクテリウム・リネンス)が表皮で増殖し、オレンジ色の表皮と複雑な香りを作る。
  • 出荷時は木箱に入れて柔らかさを保つ。
チーズの熟成過程
熟成中のチーズ

エポワスの味・香り:強烈な“クセ”とクリーミーな中身のコントラスト

エポワスが注目される理由は、派手な香りと豊かなコクのギャップです。ポイントは以下:

項目特徴
香り強烈で独特(納豆や古漬けのように例えられることも)。ただし内側はマイルド。
味わい塩味と深いコク。熟成が進むとナッツや酸味のニュアンスが出ることも。
食感若いものはしっかり、熟成が進むとトロリととろける。
外観オレンジ色の湿った表皮、円盤状。内側はクリーム色〜薄黄色。

なぜ人によって「好き・苦手」が分かれるのか?

表皮由来の香り成分は強く、嗅覚の印象で判断する人が多いからです。一方で口に入れたときの風味やテクスチャーは非常にリッチなので、香りを受け入れられれば深くハマるタイプのチーズです。

エポワスの食べ方・おすすめのペアリング

エポワスは柔らかくなるとスプーンですくって食べられます。おいしい楽しみ方:

  • 薄くスライスしたバゲットやクラッカーにのせて。
  • はちみつやナッツを少量添えて甘みをプラス。
  • 温かい料理の仕上げ(蒸し野菜に少量のせるなど)にも合う。

ワインとの相性

エポワスはワインと相性が良く、代表的な組合せは以下:

  • 白ワイン:酸味のあるブルゴーニュの白(シャルドネ系)やシャブリ。
  • 赤ワイン:軽め〜中程度のボディ(ピノ・ノワールなど)。
  • 甘口ワイン:強い香りをやわらげ、甘みがマッチすることもある。

購入・保存のポイント(日本での入手方法と価格の目安)

日本でも一部の輸入食料品店やオンラインショップで購入可能です。購入・保存の注意点:

  • 価格の目安:小さめ(200g程度)で数千円台になることが多い(輸入事情により変動)。
  • 保存:冷蔵庫で密閉。強い香りが出るため、ラップ+密閉容器での保存を推奨。
  • 熟成の進み具合を見て、食べ頃を判断(外側が湿ってとろけ始めたら食べ頃)。

よくある質問(FAQ)

Q. 「臭い」が強いけど食べても大丈夫?

A. はい。香りは強いですが、製法上の発酵によるもので、通常の管理された製品は安全です。香りが苦手な方はまず少量から試すと良いでしょう。

Q. エポワスと似たチーズはある?

A. ウォッシュタイプのチーズ(ランゴル、ムンステルなど)は製法が似ており、香りの強いものが多いです。ただし風味や口当たりはそれぞれ異なります。

Q. 家で温めて食べても良い?

A. 軽く温めると中がよりとろけ、パンや蒸し野菜に合います。ただし過度な加熱は風味を壊すことがあるので注意。

実践メモ
まずは小さめのサイズで「香りを嗅いで、少量を口に入れる」ことをおすすめします。香りと味のギャップを体験すると、エポワスの魅力が分かります。

まとめ:エポワスは一度は試す価値アリの個性派チーズ

  • エポワスはブルゴーニュ発祥のAOP認定ウォッシュチーズで、「チーズの王様」と称されることがある。
  • 特徴はマールで表面を洗う熟成法により生まれるオレンジ色の表皮と強い香り、クリーミーな内部。
  • 食べ方はスプーンでくり抜くのが基本。パン、蜂蜜、甘口ワインなどと相性が良い。
  • 保存は冷蔵で密閉が必須。熟成度合いで食感と風味が大きく変わるため、食べ頃を見極めて楽しむ。
  • 日本では専門店や輸入通販で購入可能。プレミアム感のあるギフトやパーティー向けにも最適。

エポワスチーズは、その強烈な香りと中身のクリーミーさという対比が魅力です。歴史や製法、ペアリングの基本を押さえれば、家庭の食卓やパーティーで印象に残る一品になります。初めての方は少量から試し、ワインや蜂蜜などと合わせて自分のベストな組合せを見つけてください。

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この記事を書いた人

神奈川県横浜市の非農家に生まれる。実家では犬を飼っており、犬部のある神奈川県立相原高校畜産科学科に進学。同級生に牛部に誘われ、畜産部牛プロジェクトに入部。牛と出会う。

大学は北海道の酪農学園大学に進学。サークルの乳牛研究会にて会長を務める。ゼミでは草地・飼料生産学研究室に所属。

今年で酪農歴10年!現在は関西の牧場にて乳肉兼業農場の農場長として働いています。

【保有免許・資格・検定】普通自動車免許・大型特殊免許・牽引免許・フォークリフト・建設系機械・家畜商・家畜人工授精師・日本農業技術検定2級・2級認定牛削蹄師

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