四国生乳販売農業協同組合連合会(以下「四国販連」)が発表した2024年度のプール乳価は、前年を上回る139円91銭/kg(平均成分加算金1円61銭含む)となりました。本記事では、その背景や地域比較、酪農家への影響をわかりやすくまとめます。

2024年度のプール乳価は139円91銭に上昇!前年よりアップ!
1. 【概要】2024年度プール乳価の速報
- 発表日:2025年7月25日(四国販連 通常総会)
- 年間平均プール乳価:139円91銭/kg
- 前年度比上昇額:+3円06銭
- 平均成分加算金:1円61銭
この上昇により、酪農家の収入基盤が強化される一方で、消費者価格への影響も注視が必要です。

2024年度のプール乳価は139円91銭!前年より+3円06銭!
2. 【詳細データ】成分加算金を含む価格構成
項目 | 単価(円/kg) |
---|---|
ベースプール乳価 | 138円30銭(推定) |
平均成分加算金 | 1円61銭 |
合計(2024年度) | 139円91銭 |
※前年度のベースプール乳価は、前年価格(約136円31銭)との差額から推定しています。
成分加算金は、乳脂肪分や乳たんぱく質量に応じて上乗せされるもので、品質評価の指標にもなります。

乳価のしくみを理解すれば、酪農の努力がもっと見えてくる!
3. 【背景分析】上昇要因は?
- 飼料費の高騰
- 世界的な穀物相場上昇や輸入コスト増加
- 高品質粗飼料の調達コストが上昇
- エネルギー・燃料費の増加
- 牧場内の搾乳・搬送設備でのランニングコスト上昇
- 人件費の上昇
- 労働力不足対策として賃金改定が進む
これらの要因が重なり、2022~2024年の3年連続で乳価が上昇しています。

飼料高騰が続く!穀物価格と輸入コストが上昇中。
4. 【全国比較】他地域との動向
地域 | 上昇額(円/kg) |
---|---|
関東生乳販連(関東地域) | +3円86銭 |
東北生乳販連(東北地域) | +3円32銭 |
四国生乳販連(四国地域) | +3円06銭 |
四国は全国平均に近い上昇幅ですが、関東に比べやや低め。地域の生産コストや需給バランスの違いが影響しています。

乳価は全国一律ではない──地域特性が反映される仕組み。
5. 【酪農家への影響と対策】
- 収益強化
- 乳価上昇分で得た余力を、設備更新や省力化投資に充当
- コスト管理
- 飼料成分分析や自給飼料の導入でコスト最適化
- 品質向上
- 成分加算金アップを狙い、ミネラル・ビタミン管理を徹底
- 情報収集
- 各地の販連総会や業界ニュースを定期チェック
受け取った増収分を有効に活用し、持続的な経営改善を図りましょう。

「乳価が上がった今こそ、次の一手を」酪農家に求められる戦略。
6. 【まとめ】2025年度に向けて
- 2024年度プール乳価:139円91銭/kg(前年比+3.06円、成分加算金1.61円含む)
- 主な上昇要因:飼料費・エネルギー費・人件費の高騰
- 全国比較:関東+3.86円、東北+3.32円に対し、四国は+3.06円
- 酪農家の対策:余剰資金を設備投資・省力化に活用、飼料成分分析でコスト最適化、品質向上で成分加算を狙う
- 今後の展望:2025年度の動向チェックと、情報収集・経営の柔軟性強化がカギ
2024年度のプール乳価上昇は、飼料費や人件費の増加を背景にした必然的な動きです。酪農家としては、
- 余剰資金を次の生産基盤強化に回す
- コスト管理と品質向上の両立
- 最新情報のキャッチアップ
を意識することで、安定収益と高付加価値生産を両立できます。2025年度の価格発表にも注目し、柔軟な経営判断を心がけましょう。

2024年度のプール乳価は139円91銭!前年比+3.06円の上昇。
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