2026年版|霜降り信仰は本当に終わった?最新データで分かる「いい肉」の正体

霜降り信仰は終わった?赤身牛肉と霜降り牛肉を比較し、最新データで分かるいい肉の基準を解説したアイキャッチ画像 肉牛
霜降りから赤身へ変わる「いい肉」の価値をデータで可視化
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霜降り=いい肉」という常識は、いま揺らいでいます。近年の健康志向やコスパ志向の高まりにより、消費者は“脂の量”だけで肉を評価しなくなりました。本記事では、2024〜2025年の複数調査を基に、世代別・用途別の嗜好変化を図表で示し、「いい肉」の新しい基準をデータで肉牛を育てる筆者が読み解きます。

なぜ「赤身」が支持されるのか(背景)

A5ランク黒毛和牛能登牛イチボステーキの焼き上がりイメージ
A5ランクの能登牛イチボステーキ。赤身の旨みとジューシーな食感が特徴。

ここ数年、複数の消費者調査で「赤身を好む」という回答が増えています。理由は大きく分けて三つです。

  1. 健康・体調面の配慮:脂質を控えたい層や食後の重さを避けたい層が赤身を選ぶ傾向。
  2. コスパ意識:日常的に食べられる価格帯や満足感を重視する動き。
  3. 食感と旨味の評価:噛み応えのある赤身でこそ感じられる「肉の旨味」を好む声が強い。

専門家の視点:霜降りは「ハレの日」の価値を保ちつつ、日常消費市場では赤身の価値を高める品種改良・餌設計・カットの提案が重要です。

データで見る消費者の選択(調査要点)

代表的な調査の要点を表にまとめると、トレンドが一目で分かります。

調査項目主な結果(要点)
赤身支持割合(dancyu系調査)赤身主体派が霜降り派の約3倍。特に20〜40代で赤身支持が高い。
いい肉の日調査(外食総研)「いい肉に牛肉を選ぶ」回答が約68.6%。「赤身の質・味わい」が重視される傾向。
等級供給の状況(市場指標)A5等級の供給割合は増加しているが、消費者側の評価軸とは乖離が出ている。

※上記は複数調査(2024〜2025年)を総合した要約です。出典や詳細データは記事末の参考情報をご確認ください。

世代別の特徴(短縮版)

  • 20〜40代:赤身支持が最も強く、価格と健康を両立する選択が目立つ。
  • 50代以上:霜降り(ヒレ・サーロイン)への支持が根強いが、赤身も増加傾向。
飛騨牛サーロインとシャトーブリアンを並べた高級牛肉カット
飛騨牛サーロインとシャトーブリアンの食べ比べ。

生産・流通・小売に必要な対応(現場からの提案)

生産者・流通・小売が取り組むべき具体施策を、実践的に挙げます。

生産者(牧場・肥育)向け

  • 赤身の旨味を高める餌設計と肥育期間の最適化。
  • 部位別のカット提案(家庭用・調理しやすいカット)を流通に提示。
  • トレーサビリティや飼養管理データの公開で信頼を得る。

流通・小売向け

  • 用途別(焼肉/ステーキ/すき焼き)で「この場面には赤身が合う」提案を行う。
  • 価格帯・量・調理法を分かりやすく表示し、購買判断を支援。
  • 試食・短期プロモーションで赤身の旨味を体験させる施策。
今半のポン酢につけた近江牛しゃぶしゃぶの写真
今半ポン酢で味わう近江牛

消費者向け:用途別の牛肉選び(実用ガイド)

シーン別のおすすめを簡潔に示します。

米沢牛ランプステーキの画像|赤身の旨みと柔らかさが特徴の人気部位
米沢牛ランプステーキ。赤身の旨みが際立つ、ヘルシーで柔らかな部位。
  • 日常の夕食/炒め物・煮物:赤身(モモ、肩)→コスパよく旨味を楽しめます。
  • 家庭でのステーキ:赤身寄りのサーロインやランプ→香ばしさと旨味。
  • ハレの日・贈答:A5ランクの霜降り(焼き過ぎに注意)→脂の甘さと柔らかさを楽しむ。

まとめ(今後の見通し)

霜降り信仰が「完全に終わった」わけではありません。むしろ価値の使い分けが進み、消費者は「目的に合った肉」を選ぶようになりました。生産者は赤身の旨味を高める取り組みと情報発信、流通は用途提案と可視化、消費者は場面に応じた選択——この三者の連携が重要になります。

よくある質問(FAQ)

Q. 霜降りと赤身、どちらが健康に良いですか?

A. 一般論では赤身の方が脂質が少なく、カロリーや飽和脂肪が気になる方には向きます。ただし食べる量・頻度・調理法が重要です。

Q. A5は価値がないのですか?

A. 価値は残ります。A5はハレの日や嗜好品として強みがあります。重要なのは「いつ・誰が・どのように食べるか」です。

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この記事を書いた人

神奈川県横浜市の非農家に生まれる。実家では犬を飼っており、犬部のある神奈川県立相原高校畜産科学科に進学。同級生に牛部に誘われ、畜産部牛プロジェクトに入部。牛と出会う。

大学は北海道の酪農学園大学に進学。サークルの乳牛研究会にて会長を務める。ゼミでは草地・飼料生産学研究室に所属。

今年で酪農歴10年!現在は関西の牧場にて乳肉兼業農場の農場長として働いています。

【保有免許・資格・検定】普通自動車免許・大型特殊免許・牽引免許・フォークリフト・建設系機械・家畜商・家畜人工授精師・日本農業技術検定2級・2級認定牛削蹄師

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