フランス伝統のラングルチーズ|特徴・歴史・シャンパンとの食べ方

ラングルチーズとシャンパンで楽しむフォンテーヌ 乳製品
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ラングルチーズ(Langres cheese)は、フランス・シャンパーニュ地方で作られる伝統的なウォッシュチーズです。上部に「フォンテーヌ」と呼ばれる独特のくぼみを持ち、シャンパンを注いで楽しむ食べ方でも知られています。この記事では、ラングルチーズの歴史や特徴、食べ方、ワインとのペアリングまで、初心者にも分かりやすく解説します。

ラングルチーズとは(基本情報)

ラングル(Langres)はフランス北東部、シャンパーニュ地方(オート=マルヌ県)原産のウォッシュタイプの白カビチーズです。生乳または低温殺菌乳から作られ、表面を塩水や地元のマール・ド・シャンパーニュ(果実由来の蒸留酒)で洗いながら熟成させるため、風味に塩味と乳酸の酸味が混ざった独特の味わいになります。

名称ラングル(Langres)
分類ウォッシュチーズ(白カビ+ウォッシュ)
原料牛乳(生乳または低温殺菌)
熟成期間約4〜6週間
形状・重さ円筒形(上部に「フォンテーヌ」くぼみ)約180〜250g
白かびチーズと青かびチーズが並ぶ海外のチーズ売り場
カマンベールやブルーチーズが並ぶ海外のチーズ売り場

起源と歴史

中世に起源を持つとされ、18世紀以降に本格的に生産が広まった歴史あるウォッシュチーズです。1991年にはAOC(原産地呼称)を取得し、現在はAOP(原産地呼称保護)の管理下で伝統的製法が守られています。地域の気候、草地、飼育方法が風味に影響し、シャンパーニュ地方の食文化と結びついて発展しました。

ウォッシュチーズ専門店の売り場
エポワスや個性的なウォッシュチーズが並ぶ専門店の売り場

特徴と味わいのポイント

1. フォンテーヌ(上部のくぼみ)

ラングル最大のビジュアル特徴は上部の「フォンテーヌ」と呼ばれるくぼみ。これは熟成過程で反転しないまま自然にできるもので、ここにシャンパンや白ワインを注いで風味を楽しむ伝統的な食べ方があります。

2. 表皮と内部のコントラスト

オレンジ色のしわ状の表皮はアナトー(天然色素)で色付けされることがあり、表皮は少し粘る感触。内部はクリーミーで、熟成が進むと中心部までとろけることがあります。味は乳酸の爽やかな酸味、ほのかな塩味、熟成によるコクが特徴です。エポワスほど強烈な“うまみ”や臭気はなく、比較的マイルドで食べやすいウォッシュチーズです。

3. 栄養(目安:100g当たり)

エネルギー約300kcal
脂質約22g
タンパク質約19g

産地・製法・分類

主な産地はオート=マルヌ県のラングル高原周辺。生産者は農家系と工場系が混在し、伝統製法を守る小規模生産者から大手の乳業メーカーまで多様です。製法のポイントは以下の通りです。

  • 乳の凝固:レンネットで凝固
  • 成形と脱水:ホールに詰めて軽くプレス
  • 熟成:冷涼かつ湿度の高い環境で約4〜6週間
  • 洗浄:塩水・マールなどで表面を洗い、必要に応じて白カビ(Penicillium candidum)を促すこともある

おすすめの食べ方・調理法

ラングルはそのまま室温に戻して食べるのが基本。食べる30〜60分前に冷蔵庫から出し、やわらかな食感と風味を引き出しましょう。

伝統的な食べ方:フォンテーヌに注ぐ

上部のくぼみにシャンパンや辛口の白ワインを少量注ぎ、スプーンで表面をすくって食べるとアルコールの風味が加わり、まろやかさが増します。

手軽な食べ方

  • バゲットに塗ってシンプルに
  • 薄切りのハムや洋梨と合わせて前菜に
  • 薄く切ってサラダのトッピング(若いもの)
  • 焼いてブルスケッタ風に:火で温めるととろけて香りが立ちます

調理のコツ:熟成が進んだものはとても柔らかくなり扱いに注意が必要です。加熱するとよりクリーミーになるので、オーブンで丸ごと温めてクラッカーやパンと一緒に取り分けるとパーティー向きです。

ワインや飲み物のペアリング

ラングルはシャンパンとの相性が有名ですが、他の飲み物とも良く合います。

  • シャンパン:伝統的かつ相性抜群。泡の爽やかさが乳酸の酸味とバランスをとります。
  • 白ワイン(辛口):シャルドネ系やロワールの辛口ワインが合います。
  • 赤ワイン:軽めのブルゴーニュなど、強すぎないタンニンが合います。
  • ビール:ベルギーのホワイトビールやライトエールも相性が良いです。
  • 日本酒:フルーティーな吟醸酒と合わせると面白いマリアージュが楽しめます。

購入・保存のコツ(日本での入手方法)

日本ではチーズ専門店や輸入食材店、通販サイトで購入可能です。価格はサイズや輸入元によりますが、180〜250gのホールで1,000〜3,000円程度が目安です。

保存方法

  • 購入後は冷蔵(0〜6℃)で保存。
  • 乾燥を防ぐため、ラップで密封せず、ワックスペーパーやチーズ用の包みで包んでからジッパー袋に入れると良い。
  • 風味を保つため、長期保存は避け、開封後は2週間以内を目安に消費。
  • 追熟(家庭で熟成)を試す場合は、冷蔵庫の温度を比較的高め(8〜12℃)に保つと熟成が進むが、衛生管理に注意。

似たチーズとの比較

エポワス:より強い香りと塩味があり、ガルニチュール(ブランデー洗い)で非常に濃厚。ラングルはエポワスほど主張が強くありません。
ムンスター:表皮がオレンジ色でウォッシュ系の風味があるが、ムンスターはより濃厚でクリーミー。ラングルは上品で食べやすい点が特徴です。

よくある質問(FAQ)

Q. ラングルはどのくらい熟成させれば良いですか?

A. 標準は約4〜6週間。5週間前後がバランスの良い食べ頃と言われます。若いほどさっぱり、熟成が進むほどコクが増します。

Q. 小さな子どもや妊婦が食べても大丈夫ですか?

A. 生乳を使用した製品はリスクを伴う場合があります。妊婦や免疫が低下している方は、低温殺菌乳使用または加熱して食べることを推奨します。

Q. ラングルの上部のくぼみにワインを注ぐ作法は必須ですか?

A. 必須ではありませんが、伝統的な楽しみ方の一つです。香りや味のアクセントになるので試してみる価値があります。

Q. 家庭で追熟できますか?

A. 可能ですが、温度・湿度管理と衛生に注意が必要です。市販のチーズ専用ケースやパーシャル温度管理の環境を使うと失敗が少なくなります。

まとめ

ラングルチーズは、シャンパーニュ地方の歴史と風土が育んだウォッシュタイプの個性派チーズです。上部のくぼみ(フォンテーヌ)や、塩味と乳酸の調和した味わいが魅力で、シャンパンとのペアリングは特におすすめ。初心者にも比較的食べやすく、さまざまな食べ方が楽しめます。購入・保存のポイントを押さえて、自宅で本場の味を気軽に試してみてください。

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この記事を書いた人

神奈川県横浜市の非農家に生まれる。実家では犬を飼っており、犬部のある神奈川県立相原高校畜産科学科に進学。同級生に牛部に誘われ、畜産部牛プロジェクトに入部。牛と出会う。

大学は北海道の酪農学園大学に進学。サークルの乳牛研究会にて会長を務める。ゼミでは草地・飼料生産学研究室に所属。

今年で酪農歴10年!現在は関西の牧場にて乳肉兼業農場の農場長として働いています。

【保有免許・資格・検定】普通自動車免許・大型特殊免許・牽引免許・フォークリフト・建設系機械・家畜商・家畜人工授精師・日本農業技術検定2級・2級認定牛削蹄師

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