北海道の自主流通最大手ミルクネットが8月に乳価7円アップ|背景と業界動向を解説

ミルクネットが2025年8月に乳価を7円値上げ|背景と業界動向を示すインフォグラフィック 乳製品
ミルクネットが乳価7円アップを発表|北海道の酪農業界に注目
スポンサーリンク

2025年8月1日、北海道の自主流通最大手であるミルクネットが、農家への支払乳代(手取り乳価)を1kgあたり7円引き上げることを発表しました。本記事では「なぜ今値上げするのか」「業界全体でどのような動きがあるのか」「酪農家と消費者にどのような影響をもたらすのか」を解説します。

牛さん
牛さん

ミルクネットが手取り乳価を7円引き上げ!北海道の酪農に追い風!


1. ミルクネットとは?

  • 会社概要
    • 正式名称:株式会社Milk Net(公式HP)
    • 拠点:北海道札幌市
    • 事業内容:生乳の系統外流通(酪農家から乳業メーカーへの直接販売)
  • 自主流通の強み
    一貫した品質管理とフレキシブルな取引構造により、酪農家とメーカーをつなぐ役割を担っています。また、北海道の生乳は乳製品向けのものが多く、プール乳価が低い傾向がある。自主流通では飲用向けになるので取引価格が高くなる傾向がある。
牛さん
牛さん

北海道拠点のMilk Netは、生乳の自主流通を手がける注目企業!


プール乳価の地域差を示す日本地図と乳製品・飲用向けの価格比較

2. 値上げの概要

  • 実施日:2025年8月1日
  • 引き上げ額
    • 農家への支払乳代:+7円/kg
    • 乳業メーカー向け取引価格:+4円/kg
  • 目的:飼料費やエネルギーコストの上昇に直面する酪農家の経営安定化
牛さん
牛さん

2025年8月1日、Milk Netが乳価を+7円引き上げ!酪農家に朗報!


3. 値上げの背景

3.1 飼料費の高騰

  • ウクライナ情勢や円安による輸入飼料価格の上昇
  • 先進国の食料需給ひっ迫が世界的に原料価格を押し上げ

3.2 エネルギー・資材コストの増加

  • 光熱費や農機の燃料費が前年対比で20~30%上昇
  • 牛舎改修・牛床資材の調達コストも高止まり
酪農業で飼料価格が高騰し悩む酪農家と飼料対策を示すイラスト
輸入飼料の価格上昇や円安の影響で経営が厳しくなる酪農現場。自給飼料の活用や給与設計の見直しといった対応策。

3.3 業界全体の価格調整

  • ホクレン:2025年8月1日から飲用乳価を+4円/kgに(日本経済新聞)
  • 大手乳業3社:夏季に生乳取引価格を相次ぎ改定(Agrinews)
  • 加工用乳:6月から+3円/kg、バター・生クリーム向けはさらに+7円加算(北海道新聞デジタル)
牛さん
牛さん

価格改定は酪農経営の安定化と持続可能性に直結。


ミルクネットの値上げは、全国的な乳価上昇の動きと連動しています。東北・四国・関東など、各地域でも2024〜2025年にかけて乳価が引き上げられており、業界全体で価格の見直しが進んでいます。関東の生乳販売農協連合会では、1kgあたり4円の乳価引き上げが最終製品価格で10〜15円の値上げにつながるとの見方もあります。

4. 業界動向との比較

事業者値上げ額(kgあたり)実施時期主な理由
ミルクネット農家:+7円メーカー:+4円2025年8月1日飼料費・エネルギーコスト増
ホクレン+4円2025年8月1日同上
大手乳業3社+4円2025年夏頃生乳取引価格改定
加工用乳+3円(追加+7円)2025年6月~加工原料需給逼迫

表:主要な乳価改定状況

牛さん
牛さん

ミルクネットは乳価を+7円引き上げ、業界トップクラスの改定額!

ホクレンは2025年8月1日より飲用乳価を1kgあたり4円引き上げると発表しており、北海道内でも価格調整が進んでいます。


5. 酪農家へのメリット・課題

  • メリット
    • 手取り収入の増加:1頭あたり月間約1,000kg産乳すると、約7,000円のプラス
    • 長期的な経営安定に寄与
  • 課題
    • コスト上昇分の完全カバーには依然課題が残る
    • 気候変動や輸入リスクの先行き不透明性
牛さん
牛さん

乳価引き上げで、酪農家の手取り収入が大幅アップ!


6. 消費者・小売価格への波及

  • 直接的影響:現段階では流通段階の取引価格調整にとどまり、小売価格への即時転嫁は限定的
  • 転嫁シナリオ:メーカーがコスト増を上乗せする場合、1Lあたり10〜15円程度の値上げ圧力になる可能性あり
  • 家計への留意点:牛乳・乳製品を年間消費する量に応じて、家計への影響額を見積もっておくのがおすすめ
牛さん
牛さん

値上げは品質維持と酪農家支援のためのやむを得ない対応。


7. 今後の展望

  1. 需要動向のチェック
    • 健康志向や代替乳(植物性ミルク)へのシフトが価格受容度に影響
  2. 政策支援の動向
  3. 持続可能な酪農経営
    • 環境対応飼料や省エネ設備の導入によるコスト低減策
牛さん
牛さん

情報収集と経営戦略の見直しが今後の成功に不可欠。


まとめ

  • ミルクネットは2025年8月から支払乳代を7円引き上げ。
  • 背景には飼料高騰や光熱費の上昇がある。
  • 業界他社(ホクレン・大手乳業)も同時期に乳価改定を実施。
  • 酪農家の収入安定化が期待される一方、小売価格への転嫁面にも注目。
  • 今後は需要動向や政策支援、持続可能な経営戦略が重要になる。
牛さん
牛さん

乳価改定は酪農家の収入安定化に貢献する重要な施策。


※本サイトで紹介している商品・サービス等の外部リンクには、アフィリエイト広告が含まれる場合があります。

この記事を書いた人

神奈川県横浜市の非農家に生まれる。実家では犬を飼っており、犬部のある神奈川県立相原高校畜産科学科に進学。同級生に牛部に誘われ、畜産部牛プロジェクトに入部。牛と出会う。

大学は北海道の酪農学園大学に進学。サークルの乳牛研究会にて会長を務める。

今年で酪農歴10年!現在は関西の牧場にて乳肉兼業農場の農場長として働いています。

毎日牛乳1L飲んでます!

みやむーをフォローする
スポンサーリンク
乳製品酪農酪農NEWS酪農関連企業・組織
みやむーをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました